男性の就業率、90年代から低下傾向(25~54歳)

1990 年代以降、景気動向に左右されながらも、男性の就業率については 25~34 歳、35~44 歳、45~54 歳といった働き盛りの層で低下傾向にある。

先月公表された厚生労働省の「雇用政策研究会報告書(中間とりまとめ)」で、25~54歳男性の就業率が低下傾向にあることが指摘されました。ニートについても言及があります。また、非労働力比率の上昇傾向や完全失業者比率の増加傾向も示されています。

↓ 厚労省HPへのリンクです。PDF(530KB)。男性の就業率についての記述は4ページにあります。なお、PDFを閲覧するには Adobe Reader が必要です。こちら新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。
※ 雇用政策研究会報告書(中間とりまとめ) (新しいウィンドウで開く

↓ 同じく、厚労省HPへのリンクです。PDF(4320KB)。「図表4-1 就業率の推移(男)」で、男性の就業率、完全失業者比率、非労働力比率の推移が示されています。
※  雇用政策研究会報告書(中間とりまとめ)参考資料 (新しいウィンドウで開く

ここで少し補足を。上の資料では90年代以降の推移しか見ていませんが、少なくとも非労働力人口比率については、80年代には上昇傾向(労働参加率の減少傾向)にあります。このことは、2008年にこのブログで取り上げたことがあります。

↓ 2008年に公開した記事です。
◇ 低下する男性の労働力率(労働参加率) (新しいウィンドウで開く

私はニートの定義がなぜ34歳までに区切られるのか、前から不思議に思っているのですが、このように他の年齢層や非労働力人口比率などの別の労働統計指標までを見渡すと、ニートの問題にもまた新たな発見があるかもしれません。

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中高年ニート数の最近の推移は

およそ3年前に、このブログで、「中年ニート1 ~衝撃!働かない中高年も増えている!?」と題し、若年層だけでなく、中高年層の無業者の割合も増加しているとお話しました。

しかし、何しろ3年も前に書いた記事ですので、内容が少し古くなっています。平成16年の数字が最新のものとなっています。

そこで、平成17年以降の新しい資料を使って、中高年層の無業者数と構成比の推移を調べてみました(ただし、参考のために、若年層も調べています)。数字の出所は、「労働力調査」です。無業者の定義は、厚生労働省の「若年無業者」の定義に倣って、「非労働力人口のうち家事も通学もしていない者」とします。

表1 平成19年における年齢階級別無業者の数とその推移(単位:万人)
年齢階級人口無業者数構成比(%)
15~24歳1,358251.84
25~34歳1,726362.09
35~44歳1,755341.94
45~54歳1,584372.34
55~64歳1,89019610.37
65歳以上2,7311,62659.54

表2 平成18年における年齢階級別無業者の数とその推移(単位:万人)
年齢階級人口無業者数構成比(%)
15~24歳1,388271.95
25~34歳1,797362.00
35~44歳1,715331.92
45~54歳1,614382.35
55~64歳1,88020711.01
65歳以上2,6241,57159.87

表3 平成17年における年齢階級別無業者の数とその推移(単位:万人)
年齢階級人口無業者数構成比(%)
15~24歳1,420251.76
25~34歳1,835392.13
35~44歳1,680321.90
45~54歳1,664422.52
55~64歳1,86221611.60
65歳以上2,5461,52159.74

この表と、3年前の「中年ニート1 ~衝撃!働かない中高年も増えている!?」の表をもとに、年次ごとに、中高年層の無業者数と構成比をまとめました。

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中年ニート in アメリカ

働かず、職探しもしない、アメリカの30-55歳の男性たちを取り上げた、『ニューヨークタイムズ』の7月31日の記事 "Men Not Working, and Not Wanting Just Any Job" は大変面白かったです。

言ってみれば、アメリカの中年ニート!

■ 勤労意欲旺盛な世代にも

記事では、一つの事例として Beggerow さんという53歳の職探しをしない無職男性が取り上げられています。

驚きました。53歳というと、一般に勤労意欲が旺盛と言われているベビーブーマー世代(日本の団塊の世代のようなもの)ではありませんか。

■ 高卒の元ブルーワーカーに多い

アメリカは日本と違って大変な金持ちが多い国だから、働かなくてもリッチに暮らしていける男性が多いのだろう、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、どうもそうではないようです。

ほとんどのアメリカ中年ニートの学歴は高卒で、ブルーワーカーとして働いていたものの職を失って、こうなったようです。おそらく、職に就いていたときも低賃金で働いていたのでしょう。

それでも、以前働いていたわけですから蓄えがありますし、社会保障を頼ったりして暮らしているようです。しかし、中にはホームレスも含まれているのではないかと私は見ています(日本のニートと同様、統計に表れないので実態がつかみにくいのです)。日本のニートには蓄えがなく、親に頼って生活している人が多そうです。

日本のニートも、低学歴者に多いという調査結果があります(内閣府「若年無業者に関する調査(中間報告)」)。

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