学校で話せない~場面緘黙(かんもく)症を知って

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学校で一日中声が出ない、それもずっと


家では普通に話せるのに、幼稚園や学校に行くと一日中声が出ず、何も話せなくなってしまう子がいます。それも、単なる人見知りや引っ込み思案といったレベルではなく、何か月や何年といった長期間経っても、こうした状態が続くのです。 話せないだけでなく、満足に動くことすらままならなかったり、ひどいと、学校のトイレに行けなかったりします。

思春期、青年期になってもこうした状態が十分に改善されない人もいます。

このように、特定の場面で長期にわたって話ができない状態を、場面緘黙(かんもく)症、または選択性緘黙と言います。米国精神医学会の診断基準(DSM-5)では、不安障害と位置付けられています。 世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-10)にも記載があります。

自閉症よりも歴史がある概念ですが、これまであまり知られていません。英米などに比べると、啓発も遅れています。

緘黙は深刻な問題


緘黙は、経験していない人は軽く見がちですが、実は深刻な問題です。話ができないため、学業を含む学校生活に支障が出るのはもちろん、社会性の発達が阻害され、緘黙を克服した後もさらに言語コミュニケーションなどで問題を抱えることもあります。さらに、うつなどの二次障害にかかったり、 不登校やひきこもりになったりする場合もあります。緘黙だった頃の苦しみを訴える経験者は少なくありません。

基本的な対応


緘黙児・者はどうしても声が出ないので、話ができないことを責めないでほしいです。発話を強要したり、周囲の視線にさらしたりするのもよくありません。不安が高まり、かえって話せなくなってしまいます。緘黙の根底にある不安をやわらげることが肝要です。こちらから好意的に関わると、たとえ反応がないようでも本人は内心は喜んでいるものです。

早期発見・介入の必要性


「そのうち、自然によくなる」として放置される場合もありますが、症状が固定化する恐れもあり、早期発見・早期介入が必要です。

詳細情報


詳しくは関連サイトへ。

[関連サイト]

◇ かんもくネット~場面緘黙児支援のための情報交換ネットワーク団体~
新しいウィンドウで開く

◇  場面緘黙症Journal
新しいウィンドウで開く

[関連書籍]

場面緘黙Q&A―幼稚園や学校でおしゃべりできない子どもたち
かんもくネット 角田 圭子

4761407115

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このブログから生まれた場面緘黙症Journal

場面緘黙症Journal トップ

このブログの姉妹サイト「場面緘黙症Journal」(SMJ)のリニューアルがほぼ一段落ついたので、このあたりで宣伝してみることにします。

SMJ は、学校など特定の場面で話せない「場面緘黙(かんもく)症」に関する情報提供を目的とした個人サイトです。運営者は私です。緘黙は話をするのが苦手とかそういうレベルではなく、例えば学校で一日中話ができず、しかもそうした状態が何か月、あるいは何年も続くという深刻なものです。世界保健機関による国際疾病分類(ICD-10)や、米国精神医学会による精神疾患の診断ガイドライン(DSM-5)でも扱われているほか、わが国でも、緘黙児は特別支援教育の対象にすることができる旨法令で定められています。

SMJ は、このブログ「ニートひきこもりJournal」(NHJ)から生まれたサイトです。NHJ を開設した2005年、当時はNHJ を週6日(月~土)更新していたのですが、そのうち土曜日は緘黙の記事を書くことにしていました。というのも、緘黙が一つの原因でひきこもりになることはあり得ると考えたからです。そうして更新を続ける中でブログにコメントをいただくようになったのですが、緘黙の記事のみ、コメントをくださる方の層が違いました。そこで、NHJ の緘黙コンテンツを独立し、SMJ を立ち上げることにしたのでした。2006年1月のことです。

あれから8年近く経ちましたが、SMJ は独自の発展をしながら現在も続いています。一時は Yahoo!Japan で「緘黙」と検索すると SMJ が1位だったり、本でかなり積極的に取り上げていただいたりもしました。

その SMJ も、ここ最近は検索順位が下がり、はっきり言って落ち目です(とはいえ、緘黙の個人サイトとしてはかなり頑張ってる方です!)。そこでテコ入れの目的もあって、サイトのリニューアルをしました。素人が作ったお恥ずかしいウェブサイトなのですが、もしよろしければ見てやってください。携帯電話やスマートフォンでも閲覧ができます。

↓ PCサイトへのリンクですが、携帯やスマホでここにアクセスすると、対応ページにリダイレクトされます。
◇ 場面緘黙症Journal新しいウィンドウで開く

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大人の緘黙症と、ひきこもりについて

ダイヤモンドオンラインの連載記事「『引きこもり』するオトナたち」で、5月と6月に、大人の緘黙(かんもく)症に関する記事が1回ずつ掲載されました。この記事には今でも反響があるようなので、私も少し思うところを書いてみます。

といっても、私は緘黙症の専門家でもなんでもなく、緘黙症に関するサイトを6~7年続けてきた者にすぎません。今回書く内容も思いつきのようなものの羅列で、大したものではありません。

■ 緘黙症とは何か

○ 緘黙症は、話す能力があるのに(器質的障害はない)、話すことができない状態を言います。それも、単なる引っ込み思案や内弁慶といったレベルではなく、何か月や何年といった長期間、こうした状態が続きます。一つの不安障害ともされます。

その多くは、特定の場面で話せない場面緘黙症(選択性緘黙)ですが、稀に全ての場面で話せない全緘黙症の人もいます。家では普通に話せるのに、幼稚園や学校に行くと、どうしても声が出なくなってしまうというのが緘黙症の典型例です。

詳しくは、以下の記事をご覧ください。

【PR】学校で話せない子~場面緘黙(かんもく)症【PR】
新しいウィンドウで開く

■ 大人の緘黙症について

○ 緘黙症は子供の問題として扱われることがほとんどでした。このため大人の緘黙症が敢えて強調されているのだろうと思います。大人の緘黙症というと、子供の頃の緘黙症が成人期になってもなお持ち越されている場合が多くを占めます。

○ 大人の緘黙症は、学術文献や専門書などでは取り上げられることはほとんどありませんでした。ですが、ウェブ上では、当事者などの情報発信により、大人の緘黙症が国内外で話題になることが以前よりありました。ある米国の有力緘黙症支援団体(専門家も運営に携わっています)は、ウェブサイト上で、大人の緘黙症に関するページを設けたこともあります。

○ 2006年8月に、ダイヤモンド・オンラインの記事に登場する非営利の任意団体「かんもくの会」が設立されます。同団体が関わった日本特殊教育学会第48回大会における緘黙症シンポジウムの報告によると、「成人後に最も重篤な症状を引きずると考えられる当事者の存在が、その親たちが入会してきたことによって明らかになった(現在17名)」のだそうです(浜田ら、2011)。この事実を根拠にしているかどうかは分からないのですが、同団体は特に、大人の緘黙症や、いわゆる緘黙症の後遺症で悩む人の存在を強調しています。

○ 大人の緘黙症については、現段階では研究などが進んでおらず、分からないことが多いのではないかと思います。ウェブ上の情報も、どこまで信用できるか分かりません。成人期には緘黙症を克服している人もたくさんいて、いったいどの程度の割合の人が大人になっても緘黙症を引きずっているのか定かではありません。


■ 大人の緘黙症とひきこもりについて

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