ことわざ

■ いつまでもあると思うな親と金

それは分かっています。今のままの生活を続けることによって待っている自分の悲惨な将来は、簡単に想像できます。それを分かっていながらひきこもり続けるのが、私です。このあたりは、少なくともひきこもりでない人には、なかなか理解できないでしょう。

■ 親子の仲でも金銭は他人

ニート、ひきこもりの人とその親については、このことわざは当てはまらないことが多そうです。

■ 冬来たりなば春遠からじ

「明けない夜はない」など、似たようなことわざもありますが、全く実感に合いません。春や朝は放っておいても自然にやってきますが、ニート、ひきこもり生活は放っておくとますます抜け出せなくなります。

■ 捨てる神あれば拾う神あり

ニートやひきこもりの人は、拾う神がいないか、拾う神にまだ巡り会っていないか、どちらかでしょう。

■ 朝風呂丹前長火鉢

昔の遊び人の気楽な暮らしをこう言うそうです。私の生活にはこのような気楽さはありません。私の身の回りのニート、ひきこもりの人もそうです。みんな不本意ながら、ニート、ひきこもり生活を送っているからでしょう。

ついでに言うと、私はことわざのように朝風呂に入ることはありませんし、家計のために、服などは穴の開いたボロボロのものを着て、冷暖房の類もできるだけ我慢しています。

■ 二十歳過ぎての子に意見

二十過ぎの子供に意見しても、既に手遅れで、効果がないこと。救いようのないことわざです。意見のしようによっては、働き出すどころか逆効果になりかねないので、注意が必要です。

「拍手」が多い記事(過去30日)

過去30日の間にいただいた「拍手」数が比較的多いエントリーをまとめました。拍手数は、2008年6月30日12:00現在の数字です。

総拍手数:95

自信を「取り戻す」「回復する」という言い回し 14
どのような児童生徒であっても受け入れるのが小中学校だが… 9
ニートひきこもりと、親戚の子供との付き合い 8
社会から嫌われる人の、落ち着く先 7
ひきこもりは暇か 6
人の近況を尋ねることについて 6

自信を『取り戻す』『回復する』という言い回し」への拍手数が14件にものぼりました。過去には、「ひきこもりデイケアの3月」が10件の拍手を記録し(2008年4月28日21:00現在)、これがいままでの最高記録だったのですが、これを大きく上回っています。

逆に、最近公開したにもかかわらず、「拍手」数が少なかったエントリーです。

世界各国の非労働力人口の分類 2

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昔に書いたものですが、「拍手」をいただいたエントリーです。ただし、「アクセス、反響を頂いた記事」にリストされている記事やその関連記事は除きました。

ひきこもりとニートの違い 1 〜定義の比較 1
そもそも「緘黙症」って何ぞや 1
ひきこもり、心理カウンセラーに惚れる 1
フリーターになった理由、ニートになった理由 1
緘黙コンテンツ独立! 1

たくさんの拍手、ありがとうございました。今後の参考にします。

どのような児童生徒であっても受け入れるのが小中学校だが…

どのような児童生徒であっても受け入れ、教育を施すのが小中学校です。コミュニケーションに問題のある児童・生徒も、場合によっては情緒障害学級というかたちで受け入れられます。私立の小中学校など、一部の学校は入試や抽選を通らなければ入学できませんが、たとえ落ちても、他の公立小中学校にも入れないということはない制度になっています。「学校に貢献できない児童生徒はいらない」「使えない児童生徒は、いらない」として小中学校への入学を断られることはないはずです。

高校以上になると、少し話が変わってきます。入試に合格する力がなければどの学校にも入学できません。学校も、優秀な生徒を獲得したがっています。しかし、それでも、不登校経験者や学校中退者を意識した高校や大学、さらには高卒認定試験があるなど、多くの人にある程度受け入れられやすくなっていると私は思います。

企業や官公庁になると、もっと話が変わってきます。企業や官公庁は、仕事に就いていない人はどんな人でも受け入れてくれる、そういう性格の場所ではありません。従業員に対して「この職場で何ができるか」を求めるため、例えばコミュニケーション能力がないなどの理由で「使えない」と思われる人は採用しない方針です(もっとも、それが悪いと言うつもりはありません。当然のことだろうと思います)。

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私などは、この、学校と企業・官公庁の違いが非常に大きなものに感じます。学校に入学することの難しさと、企業・官公庁に就職することの難しさは、まるで比較にならないと感じます。

私がこのように考えるのは、私は不登校の延長でニート、ひきこもりになったのではなく、不登校を経験せず、大学卒業後にそのままニート、ひきこもりになったからかもしれません。大学卒業時が就職氷河期だったことも関係しているかもしれません。

発展途上国のニート人口を求めてみる

発展途上国にはニートはいない、なぜならば働かなければ生きていけないからだ、という話をよく聞きます。しかし、それを実証した人は、少なくとも私は知りません。

とはいえ、「いない」ことを証明するのは難しいものです(「悪魔の証明」)。むしろ、途上国にニートが「いる」ことを証明する方が重要でしょう。

■ 途上国のニート人口を求めるのは困難だった

そこで、途上国の国勢調査などから、ニート人口を調べてみようと考えたわけですが、これは私にとって非常に困難な試みでした。途上国の統計資料を集めようにも、その国の言語が分かりません。多くの国では英語など複数の言語で資料が公表されてはいるのですが(英語なら何とか分かります)、それでも、言語ゆえか、それともそのお国の事情ゆえか、公表されている資料は限られています。

特に大きかったのは、年齢階級別の非労働力人口についての数字を集めることがほとんどできなかったことです。ニートは若者の問題のため、年齢階級別の数字が欲しかったのですが、ほとんど見つかりませんでした。このため、途上国のニート人口を算出することはできませんでした。

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※ このままこのエントリーを終わらせてもいいのですが、せっかくですから、無理を承知でまだ続きを書いてみます。

しかし、「ニート」に近い人たちの人口であれば算出することができました。先にもお話したとおり、ニート人口の算出に最も大きな障害となったのは、年齢階級別の非労働力人口が分からなかったことですが、全年齢階級の非労働力人口であれば分かる国がいくつかありました。

これをもとに、途上国の「ニート」(に近い)人口を求めてみます。そして、途上国のニート人口比率を日本と比較してみます。ただし、以下では少し無理なことをしています。

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ひきこもりは暇か

私の親は、有給休暇の日には、することがなく時間を持て余していることがあります。そんなとき、よく私に「お前、一日中家にいて、暇ではないか」と聞いてきます。私の親に限らず、ひきこもりの人に対して同じような疑問を抱いていらっしゃる方は少なくないかもしれません。

私の親のように、普段から仕事に出ることが多く、家にいる時間が少ない人だと、たまに仕事が休みの日になると、どう過ごせばよいか分からなくなるのだろうと思います。しかし、毎日家にひきこもってばかりいる私は、家での時間の使い方をそれなりに見出すようになりました。

私の活動範囲は主に家に限られてしまいますが、その狭い活動範囲でも、できること、やりたいことがたくさんあります。そして、暇どころか、時間が足りないと感じるほどです。

例えば、自分の価値を高めるための勉強をする時間がもっと欲しいですし(この勉強が社会参加につながるといいのですが)、ブログなどホームページを更新する時間も欲しいです。食パン1枚などの簡単な食事ではなく、栄養のバランスを考えた料理を作って食べる時間も欲しいですし、睡眠時間もちゃんととりたいです。正直なところ、勉強もブログ更新も忘れて(!)、娯楽のためにたくさん時間を使ってみたいと思うこともあります。一日中家にいるとはいえ、こうしたことをする十分な時間が24時間ではとても足りません。もっとも、時間が足りないのは、単に私の時間の使い方が悪いだけなのかもしれません。

とはいえ、全てのひきこもりの人が、私のような時間の意識を持っているわけではないようです。家にいても特にすることがないというひきこもりの知人が、かつて何人かいました。私はひきこもる前からインドア志向だったので、家での過ごし方に慣れていただけなのかもしれません。

自信を「取り戻す」「回復する」という言い回し

ひきこもり支援施設の情報に目を通していると、ときどき、ひきこもっている人の自信を「取り戻す」「回復する」という表現を見かけます。

この言い回しには違和感を感じます。なぜならば、ひきこもりの私は、生まれてこのかた自分に自信というものを持ったことがないからです。持ったことがない自信を取り戻したり、回復したりすることなど、できやしません。

もっとも、こんな私でも、個別の事柄については自信を持つことはあります。例えば、九九をそらんじることには、いくらなんでも自信を持っています。

一方、肝心の、人付き合いの自信とか、働くことの自信、社会参加の自信は、物心ついてから持ったことがありません(ですから、「失った」こともありません)。ひきこもり支援機関の中には、特にこうした自信をひきこもり者に取り戻させることを目標の一つに掲げているところがありますが、少なくとも私について言えば、こうした自信は、取り戻すことも回復することもできません。もともと持っていなかったのですから。

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このように、「自信を取り戻す」「自信の回復」といった表現には違和感を感じるのですが、もしかすると大多数のひきこもりの人は、私と違って、もともと自信は持っていたものの何かのきっかけで失ってしまったため、このような表現になったのかもしれません。

そうでなかったとしても、この程度の言葉の問題は些細なことだろうと思うので、あまり大きく騒ぐつもりはありません。「自信を『つける』という言い方に変えろ!」などと声高に叫ぶつもりもありません。強いて言えば、このような表現を使うひきこもり支援施設は、私のようなひきこもり者について、正しい理解ができるのだろうかという疑問を感じないまでもないのですが、まあ、考えすぎでしょう。ただ、少し気になったので書いたまでです。

世界各国の非労働力人口の分類

6月11日のエントリーの中で、非労働力人口の分類についてお話しました。今回は、非労働力人口の分類を、国別に見てみます。なお、非労働力人口とは、15歳以上人口のうち、就業者と完全失業者を除いた人口です。そのうち、15〜34歳の者を「ニート」と厚生労働省は定義しています。[1]

どの国も、主に働かない、職探しをしない「理由」に基づいて、非労働力人口の分類を行っています。

■ 日本[2]

家事
通学
その他(高齢者など)⇒このうち、15〜34歳は「ニート」

※ 詳しくは、「非労働力人口の分類」をご覧下さい。

■ 台湾[3]

仕事に就く意思があり、就くこともできるが、探していない
(Intend and be available to work but not seeking)
通学中または受験のため?(後半、訳せません)
(Attending school or rebrushing to take entrance exams)
家事 (Housekeeping)
高齢者、障害者 (Old age & disable)
その他 (Others)

日本と似た分類です。日本とは異なり、高齢者や障害者を分けています。

■ インド[4]

学生 (Students)
家事 (Household duties)
扶養家族 (Dependents)
年金生活者 (Pensioners)
乞食、浮浪者など (Beggars, Vagrants etc.)
その他 (Others)

「扶養家族」「年金生活者」「乞食、浮浪者など」が日本にはない分類です。日本で言うニートやひきこもりの人の多くは、この中では「扶養家族」に当たるのでしょうか。「乞食、浮浪者など」は、途上国らしいです。

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就労支援デイケアの内容

菊池美智子、榊原聡、江口万里子、林寿美子、服部有香、村手恵子、奥田幸子、永井優子「就労準備デイケアにおける問題解決技法を用いたプログラムの実践−精神障害者グループと社会的ひきこもりグループを対象として−」『愛知県立看護大学紀要』、2007年、Vol.13、15-23ページ。

↑ 大学紀要です。とある精神保健福祉センターで試行的に実施された、就労支援デイケアの内容がまとめられています。デイケアの対象は、精神障害者グループと、社会的ひきこもりグループです。

具体的にまとめられた就労支援の内容は、私のような当事者にも参考になります。問題の解決案を長所と短所に分けて整理する等のノウハウは、デイケアに参加していないひきこもりの人でも、活用できそうです。

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ところで、私が参加しているひきこもりデイケアでは、上のような就労支援は行われていません。どうやらこのデイケアでは、社会に居場所がなく、家でひきこもるしかない人に、安心して参加できる居場所を提供しようというのが、一つの趣旨のように感じます。実際、同席している心理士は、就労の話を積極的にすることは滅多にありません。こうした話は、ひきこもり者にプレッシャーを与えるからでしょう。このため、デイケアは、まだ就労という段階までは踏み出せないけれども、家から出ることはできる、という人でも安心して参加できる場になっています。

私が参加するデイケアで上のような就労支援を行うには、問題がありそうです。それは、家から出ることならできるという段階のひきこもり者が、就労のプレッシャーを感じ、安心してデイケアに参加しづらくなると考えられるからです。

それならば、ひきこもりの段階によって、デイケアを分ければよさそうにも思えます。家から出たばかりというひきこもり者には従来通りのデイケアを、ひきこもり状態が改善して就労を前向きに考えられるようになったひきこもり者には就労支援を、と分けるわけです。しかし、私が住んでいるような、ひきこもり者が集まりにくい小さな地方都市では、そのようなことはなかなかできそうになく、就労支援を行うとすれば、ここが課題となるでしょう(ただ、上記論文の精保センターが所在するような大都市であれば、話は別です)。

また、最近では、上記紀要で報告された就労支援事業が始まった頃には十分に整備されていなかった、地域若者サポートステーションという就労支援施設が全国各地に設置されています。精保センターが就労支援を行うのであれば、サポステとの役割分担も課題になってきそうです。

なお、上記報告は、インターネットで無料で読むことができます。

ニート、ひきこもりの外食

ひきこもりの私が外食に行くことがあるというと、驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、ある報告によると、ひきこもり者のうち、外食に行くことがある者は男性20%、女性40%程度だそうです。コンビニやスーパーに出かけることがある者も、男女ともに50%程度います。[1]

■ 母親と外食

最近では、外食というと母親と一緒に行くことがほとんどです。我が家は母子家庭で、父親はいません。

外食はいつも母から話を切り出し、外食先も母が決めます。私は黙って母の言うことに従うばかりです。母は家の主である上、私は昔から家族の中でもあまり自己主張はしないタイプでしたから。外食先へは、私が車で運転して向かうのが通例です。

店に着いたら、周囲の目が多少気になります。いい年をして母と一緒に外食に来ている私を、周囲はどう見るのだろうかということです。ですが、おそらくほとんど誰も気にはしていないでしょう。店ではよく、私と同年齢以下と思われる年齢層の人が働いている様子を見かけるのですが、感心しています。注文の際には、私はいつもメニューの中でも相当安いものを注文しています。働いてもいない自分が高いもの(特に、親より高いもの)を注文するのは道義的にどうかと思うからです。

食べ終わったら後、勘定はいつも母が払っています。こういうのは、成人男性の私が払うべきではないかといつも思うのですが、払えないのですから仕方がありません。なお、以前ひきこもりデイケアに同席されていた男性心理士(私と同年代、非正規雇用)は、家族で外食に行く際にはご自身が家族を代表して勘定を払っていたそうです。

■ ひきこもりデイケアのメンバーと外食

以前には、ひきこもりデイケアのメンバーと外食に行ったこともあります。これについては、今年1月に公開した「ひきこもり、外食に行く」の中で詳しくお話しました。

なお、私は家族と一緒に外食に行く時は、このような飲食店恐怖はありません。家族と一緒の時は話せるのに、家族と離れると極端に緊張して話せなくなる場面緘黙症(私がかつて発症していた)と関係があるのかもしれませんが、よく分かりません。

[注と参考文献]

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非労働力人口の分類

これまでにもお話してきましたが、厚生労働省は、ニートを「15〜34 歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない『その他』の者」と定義し、その数を集計しています。[1] その数は2006年で62万人と発表され[2]、マスコミもこの数字を引用しています。よく「ニートが増加している」[3] と言われますが、それもこの厚労省の推計が根拠になっています。

しかし、よく考えてみると妙な定義です。これだと、重い病気や障害(障碍)で働けない人や、ボランティアに従事している人、刑務所で刑に服している人までニートに含まれてしまいます。

どうしてこのような定義になったのでしょうか。私は、これは政府統計で用いられている、非労働力人口の分類にかぎがあるのではないかと見ています。

ニート人口の集計のもととなっている「労働力調査」や「国勢調査」では、15歳以上人口は次のように分類されています。

15歳以上人口
  労働力人口
    就業者
    完全失業者
  非労働力人口
    家事
    通学
    その他(高齢者など)

このうち、「労働力人口」はニートではありません。働いている人(就業者)や、職探しをしていて、仕事があればすぐに就ける人(完全失業者)をニートに含めるのはおかしいです。ですから、そうした人たちを除いた「非労働力人口」の方を見てみましょう。

非労働力人口の分類
↑ 統計局ホームページより、「平成19年 労働力調査年報( I 基本集計)」のうち、「第15表 就業状態,農林業・非農林業,従業上の地位(非農林業雇用者については従業者規模),年齢階級別15歳以上人口」を エクセルで開いた内容の一部です。

非労働力人口は、「家事」「通学」「その他」に分類されています。

おそらく、このうち「その他」に該当する若者が最もニートに近そうで、しかもこの分類がそのまま使えそうだということで、例の定義になったのではないかと私は見ています。しかし、この定義だと、先ほどお話した通り、重い病気や障害で働けない人等がニートに含まれてしまうという問題があります。

このように、非労働力人口は「家事」「通学」「その他」に分類されているのですが、実はこれ以外にも分類がないことはないのです。ただ、この別の分類は、ニートの数を把握するには、上の分類以上に使えません。

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社会から嫌われる人の、落ち着く先

社会から嫌われるタイプの人。協調性がない人や、社会常識がない人、反社会的な行動をとる人などは、そうしたタイプに当たるのではないかと思います(自分のことは棚に挙げて言っています)。

こうした人たちと積極的に接したいと考える人は多くはありません。しかし、社会では「あの人は嫌いだから付き合わない」というわけには、必ずしもいかないでしょう。

それでもやはり、こうした傾向が特に極端な人たちは、就職の際に排除されやすかったり、職に就いても辞めさせられやすかったりするのではないかと思います。

無職になって、社会から孤立したこうした人たちは、どうなるのでしょうか。中には、それまでの自分の言動を反省し、自分を変えようと努力し、社会に復帰する人もいるかもしれません。しかし、そうした人ばかりとも思えません。中には、社会に受け入れられなくなった末、親など家族に経済的に依存する人、さらには、親元で生活する人も出てくるかもしれません。

社会から嫌われるタイプの人が、社会から排除された末、落ち着く先は家庭というわけです。これは、同じ家族からすればいい迷惑でしょう。家族と縁を切るのは、赤の他人と縁を切ることよりも難しそうです。もっとも、そうした人を育てたのはその家族(特に親)に責任があるので、自業自得という意見もありそうです。

もっとも、ニートやひきこもりの人に、こうしたタイプの人が多いと言うつもりはありません。私が参加しているひきこもりデイケアでも、社会経験こそ乏しいものの、よく出来た大人の方がほとんどです。[注] もっとも、私などは、その中でも未熟な方だろうとは思うのですが。

[注] もっとも、デイケア実施に際して問題のある人は、当初からメンバーから外されている可能性もあります。

ニートひきこもりと、親戚の子供との付き合い

私の比較的近い親戚の中には、子供がいます。彼らは、私の家から歩いて行ける距離に住んでいます。

私が彼らに最後に会ったのは、私が大学生の頃です。私がひきこもって以降、彼らとは一度も顔を合わせていません。子供の成長は早いもので、私がひきこもっている間に彼らは大きくなって、大きい子だと中学校に入ってしまいました。

私が彼らにこれまで顔を合わせていないのは、私が会おうとしなかったからです。私が会わなかったのは、ニート、ひきこもりの自分に引け目を感じていたから、そして、私のような無職の男が彼らの前に姿を現すと、まだ子供の彼らに何かよからぬ影響を与えてしまうのではないかという思いがあったからです。

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実は、私も子供のときは、今で言うニートだったり、なかなか思うような働き先が見つからなかったりした大人の親戚、それも比較的近い親戚が何人かいました。特に私が中学生あたりの頃から、無職の親戚が増えたと思います。

しかし、そうした親戚は、無職になったからといって急に私と距離を置くような真似をするようなことはありませんでした。

いま思い返してみると、不思議に感じます。この方たちは、少なくとも私の前では無職であることに引け目を感じている様子は見せず、変わらず私に親しく接していました。お互い近い親戚同士だから、そんなこと気にしなくてよいということなのでしょうか。それとも、表には見せない思いがやはりあったのでしょうか。

なお、私も私で、親戚が無職であっても、離婚をしても、今まで通り接していました。無職だからといって、特にどうとは思いませんでした。

多様な働き方ができるようになると、働く人が増える

労働力率(労働参加率)は、15歳以上人口のうち、働いている人と、完全失業者の数(労働力人口)を、15歳以上人口で割ったものです。

仮に日本の労働力率が60%だとしたら、残りの40%の人は無業で、しかも職探しをしていないか、仕事があってもすぐには就けない状態にあることになります。そうした人たちは老後に入って年金生活をしていたり、通学をしていたり、家事をしていたりするかもしれません。ニートやひきこもりの人もいるでしょう。

■ 多様な働き方が生まれると、労働力率は上がりやすくなる

特に女性や高齢者がそうなのですが、派遣やパートタイマーなど多様な働き方が生まれると、それだけ労働力率は増加しやすくなると考えられます。仕事に就きやすくなるわけです。

実際、2006年の女性の労働力率は、2000年の水準に比べると上昇しているのですが、そのうち 30代後半以降の女性には非正規労働者等の割合が大きいことが、平成19年度の『経済財政白書』で指摘されています。[注] 雇用形態の多様化が、女性の労働力率増加の背景にあるのかもしれません。

このことをもって、非正規雇用の増加は悪いことではないと主張する人もいるでしょうが、いや、そうでないという人もいるでしょう。また、たとえ労働力率が高くても、その多くが非正規雇用なら良くないと考える人もいるでしょうし、いや、そうでないと考える人もいるでしょう。

■ 多様な働き方とニート、ひきこもり

今より多様な雇用機会が創出されると、ニートの数も減少するのではないかという期待も沸いてくるかもしれません。在宅での仕事が珍しいことではなくなると、ひきこもりの人でも働くチャンスが増えるのではないかという期待も沸いてくるかもしれません。ですが、甘い期待だろうと思います。

ただ、現在でも「フリーター」という働き方が多少認められているために(といっても、否定的に考えている人の方が多いでしょうが)、ニート、ひきこもりの人は、とりあえずアルバイトという形で社会参加しやすくなっている面はあるのではないかとは思います。私が参加しているひきこもりデイケアのメンバーを見ていると、そう思います。

[注] 内閣府編『平成19年度年次経済財政報告』、2007年、
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je07/07b03010.html#312
[最終アクセス2008年6月4日]

ひきこもりと若年性健忘症

Progress In Brain Research: Essence of Memory; Edby Wayne S Sossin (Progress in Brain Research)何年か前、『日本経済新聞』か、NHKテレビの「クローズアップ現代」か何かで、若年性健忘症を知りました。

会話の減少が原因で、20〜30代にして健忘症になってしまう若者が増えているという話だったと思います。うる覚えですが、若年性健忘症を防ぐ方法の一つは会話をすることで、それも家族以外の人と会話をすることがよいという話でした。

考えてみると、私はニート、ひきこもりになってから、いよいよ人と会話をしなくなりました。せいぜい親ぐらいとしか話をしません。日中はウェブサイトの管理をしたり(複数のサイトを持っているので、これだけでも結構な時間になります)、勉強や家事をしたりして過ごしていますが、一人で黙々と作業する時間が多いです。家族以外との会話では、ひきこもりデイケアに参加して、いつものメンバーと話をする程度です。

このような生活を続けて、若年性健忘症になることはないのでしょうか。あまり物忘れがひどくなると、今度はまた別の理由で就職できず、ニートひきこもり生活を続ける破目に遭いかねません。

最近、高校・大学の頃に比べて、物忘れが若干悪くなったような気もします。用事があって二階に上がったところ、どのような用事で二階に来たかを忘れてしまうことが以前よりも増えた感じがします。ひどい場合だと、英語で書かれた本を読んでいるとき、気になる英単語の意味を辞書で調べることがあるのですが、調べ終わって英語の本に再び目を移したところ、先ほど(ほんの1秒ほど前に)調べた英単語の意味を忘れてしまった、ということもあります。

とはいえ、物忘れは、ニート、ひきこもりの人でなくても、私ぐらいの年齢になれば、多かれ少なかれ誰だって経験するものだろうと思います。私の物忘れがニート、ひきこもり生活のためかどうかは分かりません。

なお、ある新聞記事によると、[注] 加齢による物忘れならば、実はそう悪いことでもないという研究者もいるそうで、それは最近新版が出た Progress In Brain Research と言う本に書いてあるそうなのですが、価格、ページ数、言語ともに敷居が高い本で、とても読めません。

[注]

◇ Reistad-Long, S. (2008, May 20). Brain power and the advantages of aging. International Herald Tribune. Retrieved June 2, 2008, from
http://www.iht.com/articles/2008/05/20/
healthscience/snold.php.

「拍手」が多い記事(過去30日)

過去30日の間にいただいた「拍手」数が比較的多いエントリーをまとめました。拍手数は、2008年6月1日21:00現在の数字です。

総拍手数:113

一般企業では勤まらない人 9
過去の失敗を突然思い出す 9
氷河期から今日まで続く厳選採用 7
ニート、ひきこもりの兄弟姉妹にかける迷惑 7
人の近況を尋ねることについて 7
アンダークラス論:貧困は本人のせい? 6
世界各国の男性の労働力率(労働参加率) 5

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昔に書いたものですが、「拍手」をいただいたエントリーです。ただし、「アクセス、反響を頂いた記事」にリストされている記事やその関連記事は除きました。

履歴書の空白が大きいと就職できないんでしょ!? 3
YouTube用動画作りました 1
シャイだった昔の日本人、玄米ダイエット 1

たくさんの拍手、ありがとうございました。今後の参考にします。

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