非労働力人口の分類
しかし、よく考えてみると妙な定義です。これだと、重い病気や障害(障碍)で働けない人や、ボランティアに従事している人、刑務所で刑に服している人までニートに含まれてしまいます。
どうしてこのような定義になったのでしょうか。私は、これは政府統計で用いられている、非労働力人口の分類にかぎがあるのではないかと見ています。
ニート人口の集計のもととなっている「労働力調査」や「国勢調査」では、15歳以上人口は次のように分類されています。
15歳以上人口
労働力人口
就業者
完全失業者
非労働力人口
家事
通学
その他(高齢者など)
このうち、「労働力人口」はニートではありません。働いている人(就業者)や、職探しをしていて、仕事があればすぐに就ける人(完全失業者)をニートに含めるのはおかしいです。ですから、そうした人たちを除いた「非労働力人口」の方を見てみましょう。

↑ 統計局ホームページより、「平成19年 労働力調査年報( I 基本集計)」のうち、「第15表 就業状態,農林業・非農林業,従業上の地位(非農林業雇用者については従業者規模),年齢階級別15歳以上人口」を エクセルで開いた内容の一部です。
非労働力人口は、「家事」「通学」「その他」に分類されています。
おそらく、このうち「その他」に該当する若者が最もニートに近そうで、しかもこの分類がそのまま使えそうだということで、例の定義になったのではないかと私は見ています。しかし、この定義だと、先ほどお話した通り、重い病気や障害で働けない人等がニートに含まれてしまうという問題があります。
このように、非労働力人口は「家事」「通学」「その他」に分類されているのですが、実はこれ以外にも分類がないことはないのです。ただ、この別の分類は、ニートの数を把握するには、上の分類以上に使えません。



