子と同居する高齢者世帯

親と同居を続ける


引きこもりやニートの人が世間からよく思われない原因の一つに、親との同居があるのではないかと思います(もちろん、それよりもっと大きな原因があるのですが)。引きこもりやニートの人は、それなりの年齢であるにも関わらず、親と同居している場合がほとんどです。

「長男は家に残るもの」であると、私は子供の頃、親から教わりました。このような考えは現代でも根強く残ってはいるものの、必ずしも一般的ではないらしいです。地域や各家庭の事情にもよるのでしょうが、成人してある程度の年齢になったら親元を離れるものらしいです。

高齢の親との同居であれば珍しくはない


ですが、親が高齢ともなると、話は変わってきます。親子同居は別に珍しくはないようなのです。

厚生労働省「平成27年 国民生活基礎調査の概況」によると、「65歳以上の者の家族形態」は「子と同居」が平成27年で39.0%と、最も多いです。もっとも、その割合は年々少なくなってはいます。昭和61年では、「子と同居」の割合は64.3%に上っていました。

ただし、「配偶者のいない子と同居」が増えている


この「子と同居」の割合を見ると、興味深いことが分かります。昭和61年では「子夫婦と同居」が46.7%だったものが、平成27年では12.5%に減少しています。その一方、増加しているのが「配偶者のいない子と同居」です。昭和61年では17.6%だったものが、平成27年では26.5%にまで増加しています。

引きこもり者とその親が高齢化すると、親と同居していても、その年齢だと同居自体はある程度よくあることなのかもしれません。特に昔の家庭のイメージが残る方にとっては、同居だけをとってみると、別に珍しい話とも思えないでしょう。ただし、現代では配偶者のいない子と同居する割合が子夫婦と同居の割合よりも多く、事情が変わってはいます。そしてもちろん、同居する成人の子供が働いているのと引きこもっているのとでは、事情は違います。

関連リンク


↓ 厚生労働省ホームページへのリンク。
◇ 平成27年 国民生活基礎調査の概況 (新しいウィンドウで開く

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NEET の E は Education が先

Not in Education, Employment or Training


ニートという用語は、英語の NEET が由来です。それでは NEET は何の略かというと、Not in Education, Employment or Training という説明が最も多いです。教育、雇用、職業訓練、いずれにも参加していないということです。

ところが、時に違った説明を目にすることもあります。NEET は Not in Employment, Education or Training の略だというのです。Employment(雇用)と Education(教育)の順序が逆になり、Employment(雇用)が先となっています。どちらが正しいのでしょう。

NEET という用語の初出とされるイギリスの社会的排除防止局の報告書 Bridging the Gap では、Education(教育)が先です。ですから、もともとはこちらが正しかったということになります。

◇ Bridging the gap : new opportunities for 16-18 year olds not in education, employment or training, presented to Parliament by the Prime Minister
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日本でニートというと、雇用に注目が集まってきた


10年以上前、ある日本の専門家がブログの中で、この件について書いていたことを覚えています。それによると、Education が先なのは、それだけイギリスの NEET 問題では、教育が注目されているからとのことでした。ただし、もう無くなったブログのようで、私のうろ覚えの記憶によるお話です。

日本でニートというと、雇用面に特に注目が集まってきました。「働いていない若者」がニートのイメージに近いです。この違いの原因は様々でしょうが、その一つはニートの年齢層にあるのではないかと私は見ています。

先のイギリスの報告書 Bridging the Gap では、NEET は16歳から18歳までと区切られています。日本で言えば高校に通う者が多い年齢層です。一方、日本版ニートの年齢の区切りは、15歳から34歳までとされてきました。最近では年齢が高いニートが注目されているのか、最新の「子供・若者白書」では「若年無業者」(ニート)の年齢が39歳までと上限が上がっています。どちらの年齢層にしても、通学よりも就労している者の方が多いです。

こういう背景を考えると、Not in Employment... と雇用を先にしたくなるのは、特に日本では分かるような気もします。

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若者の3分の2が失業している国

世界各国の経済指標をまとめたホームページを見つけました。失業率など労働関係の指標もあります。以下は、TheGlobalEconomy.com という海外サイトへのリンクです。

労働経済指標


◇ 完全失業率 Unemployment rate (新しいウィンドウで開く

◇ 15~24歳の完全失業率 Youth unemployment (新しいウィンドウで開く

「完全失業率」は、就業しておらず、仕事があればすぐ就くことができ、職探しをしている者の、15歳以上人口に占める割合です。

◇ 労働力率 Labor force participation (新しいウィンドウで開く

「労働力率」は、15歳以上人口に占める労働力人口の割合です。労働力人口は、就業者数と完全失業者を合わせたものです。

◇ 従属人口指数 Age dependency ratio (新しいウィンドウで開く

「従属人口指数」は、全人口における従属人口の割合です。従属人口とは、15歳未満人口と65歳以上人口を合わせたものです。なお、15歳から65歳未満の人口は、生産年齢人口と言います。

生産年齢人口の中にも、教育、雇用、職業訓練のいずれにも参加していない者がいます。そのうち若い年齢層は NEET と呼ばれます。

一概に比較できないだろうけど……


国によって背景が違うので一概に比較はできないだろうとは思いながらも、労働に関わる経済指標が、国によって思っていた以上に大きな違いがあることを知り、今更ながら驚かされました。

例えば、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、15~24歳の失業率が68%もあります。OECD 加盟国のスイスでも50%を超えています。そうかと思えば、カンボジアでは0.44%しかありません。世界は広いです。

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