携帯電話を持つひきこもり

ひきこもりの人の中でも携帯電話を持つ人は思いのほか多く、私もその例外ではありませんでした。携帯電話は支援施設に通う際に活躍したのですが、まだ働いていない段階では別に無くてもそれほど困らなかったような気もしないでもありません。

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私はひきこもりの人たちなどを対象とした複数の支援施設に通ったのですが、そこでは携帯電話を持つ当事者が多かったです。ほとんどの人が持っていました。全国引きこもりKHJ親の会を対象とした調べでは、携帯電話を利用すると回答したひきこもり本人の割合は49.1%とのことです(境ら, 2010)。なお、スマートフォンが広く世に出るようになってからのことは、私はあまり分かりません。

家中心の生活を送り、特に仕事にも学校にも通っていない人に携帯電話は一見必要なさそうに私には思われたので、これには驚いたものです。携帯電話を持つことがそれほどまでに当たり前の世の中になったということなのでしょうか(私は古い人間)。もしかすると、彼ら彼女らはひきこもる以前より携帯電話を所有していて、そのまま解約しないままひきこもりになるに至ったのでしょうか。

実はかく言う私も、施設に通う頃には携帯電話を持っていました。我が家の場合、特別な事情により固定電話を使うことが困難だったことと、家族間の連絡のためという理由で、親に持たされたのでした。

施設では、携帯電話があるとまずメンバー同士の交流に役立ちました。施設にある程度通うと、メールアドレスや電話番号の交換がメンバー間で自然に行われます。また、施設職員との連絡にも何度も活躍しました。路上で連絡を取り合ったこともあります。さらに、単に連絡の手段というだけではなく、私の場合「今時携帯も持たずに社会に出ようとして、できるものなのだろうか」などと、条件が整わないと言い訳してしまうことがあるので、それを防ぐ役割もありました。

とはいえ、もし携帯電話がなくても、施設に通う分には大きな支障はなかっただろうと思います。代わりの連絡手段があれば十分です。もっとも、これは私が古い人間だからこう思うのかもしれませんが。

[文献]

◇ 境泉洋、野中俊介、大野あき子、NPO法人全国引きこもりKHJ親の会(家族連合会)(2010)「『引きこもり』の実態に関する調査報告書7 ーNPO法人全国引きこもりKHJ親の会における実態ー」http://www.khj-h.com/pdf/tyousa_7.pdf

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