35歳以上無業者人口の推移

ニートは15~34歳までの若者に関する用語です。無業者のうち、特に若者についてのみニートとして、その数が推計され、特に、その推移が注目されてきました。ニート人口が増加しているとか、高止まっているなどとして問題にされてきたわけです。

では、35歳以上の無業者についてはどうなのでしょうか。調べてみました。

■ 方法

非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者を無業者として、総務省統計局「労働力調査」をもとに推計してみました。これは、政府によるニート(厳密には若年無業者)人口の推計方法に従ったものです。政府は15~34歳の非労働力人口のうち家事も通学もしていない者をニートとして、「労働力調査」をもとにその数の推移を推計しています。

比較のために、15~34歳の無業者人口も推計しました。なお、「労働力調査」のデータは政府統計の総合窓口 e-Stat のウェブサイトで調べました。e-Stat で調べることができたのは、2000~2012年(2011年は除く)のみでした。

■ 結果

◇ 無業者人口

15~19歳20~2425~2930~3435~3940~4445~4950~5455~5960~6465以上
2000年912131010111622361361192
2001813151311121626351381246
20021217181715131627391531356
20031116181815131526411591422
20041018191817141626441711483
20059162019 17151626 461701521
20061017181818 151622491581571
2007916181819 151522501461626
2008916181920171622481411671
20091016181821181821461461741
2010915171721 181720411541769
2012917181821 232024391661836
単位:万人

◇ 各年齢層人口に占める無業者の比率

15~19歳20~2425~2930~3435~3940~4445~4950~5455~5960~6465以上
2000年1.201.391.311.141.241.411.772.124.1117.7154.68
20011.081.561.521.421.371.551.862.374.2017.7055.51
20021.662.111.901.801.831.671.952.524.5618.9657.70
20031.562.031.961.861.781.661.882.574.5219.3258.71
20041.472.322.151.841.971.782.032.754.6219.9159.85
20051.362.112.341.941.941.862.062.934.5520.0059.74
20061.562.282.181.861.971.872.082.604.5819.5159.87
20071.422.202.391.912.021.841.942.714.7417.4659.54
20081.452.242.352.092.092.042.062.804.8315.9059.53
20091.642.302.392.072.172.112.312.714.9615.7060.33
20101.492.222.292.042.172.082.142.614.7015.5960.27
20121.492.702.542.282.222.442.463.134.8616.0460.10
単位:%。小数点第3位以下は四捨五入。

* * * * * * * * * *

◇ 参考・各年齢層人口

15~19歳20~2425~2930~3435~3940~4445~4950~5455~5960~6465以上
2000年75386499487780678090210368757682180
200173983498991880377385810968347812261
200272380695094781877782210728558072350
200370478991896684178479710129088232422
20046827758849798627887879449538592478
200566175985498187580577688810128502546
200664374582797091380276984510708102624
200763272678494294081577281210548362731
20086197147679079578357777869948872807
20096096987548689688557807769279302886
20106056767428329718667967658729882935
201260662970978994894481376680210353055
単位:万人。

無業者人口は、35~39歳、40~44歳、65歳以上は上昇傾向にあります。45~49歳はほぼ横ばいで推移してきましたが、2009年から増加傾向が見られます。20~24歳、25~29歳、30~34歳は2002年以降ほぼ高止まっています。15~19歳、55~59歳は増加していったんピークを迎えた後、減少傾向にあります。50~54歳、60~64歳は、増加したり減少したりを繰り返しています。また、ほぼいずれの年齢層でも、2000年や2001年の水準に比べると、2012年の無業者人口は多いです。

これを人口比で見ると、30~34歳、35~39歳、40~44歳、45~49歳、55~59歳、65歳以上では無業者比率が増加傾向にあります。25~29歳、50~54歳は増加傾向ないし高止まっています。15~19歳、20~24歳は傾向がつかみにくいですが、2002年以降ほぼ高止まっています。60~64歳は、2005年にピークを迎えた後、減少傾向にあります。また、無業者比率の増加は20~24歳、25~29歳、30~34歳、35~39歳といった比較的若い年齢層に顕著で、2000年と2012年を比べるとほぼ倍増しています。

■ 考察

政府の方法で推計するならば、無業者人口の増加や高止まりは、15~34歳のみに見られる現象ではありません。ただ、20~39歳は無業者比率の増加傾向が強くはあります。

若い世代の無業者が特に「ニート」として注目されるのは、若い世代から無業になると技術の継承がなされなかったり、社会的コストが長期的に見て大きくなるからでしょう。ニートという言葉の広まりにより、「働いてもいなければ学んでもいない若者が増加している、その数が高止まっている」という印象を持つのは間違ってはいませんが、実際は若者だけの現象でもありません。

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