若者自立塾 in 英国!フォイエイ(1)

毎週金曜日は、イギリスのNEETを特集しています。

これまで、イギリスにおけるNEET対策として政府によるものをご紹介してきましたが、今回お話しますのは、民間団体の取り組み「フォイエイ」(Foyer)です。

フォイエイは日本では知名度が極めて低いようで、Googleで検索しても18件しかヒットしません(うち2件はこのブログです)。しかし、フォイエイはなかなか面白いです。日本の「若者自立塾」とよく似ているのです。 * * * * * * * * * *

■ イギリスのフォイエイというのは、大雑把にいってどんなものですか

フォイエイは、概ね16-25歳の恵まれない若者(ホームレスなど)に対して宿泊施設を提供し、就職のための指導や職業訓練などを行う、民間の自立支援運動、またはその運動を運営する施設です。運営主体は、「フォイエイ全国連合」(Foyer Federation)です。

イギリスNEETは経済的に貧しい若者が多く、ホームレスの者もいます。ホームレスになると、「家がない→仕事がない→家がない」という悪循環に陥りがちです。フォイエイは、NEET対策というよりはむしろホームレス対策という方が適切かもしれません。

■ フォイエイの歴史を教えてください

フォイエイはもともと1950年代のフランスで起こったもので、慈善団体や教会が恵まれない若者に対して支援活動を行ったのが始まりです。ちなみに、フランス流にFoyerと発音すると「ホワイエ」になります。

フォイエイがイギリスで成立したのは、「フォイエイ全国連合」が発足した1992年です。フランスのフォイエイをイギリスの実情に合わせたものです。

フォイエイは世界で拡大の方向にあります。ヨーロッパ諸国やアメリカ、オーストラリアなどで運動が広がっています。

■ 「フォイエイ全国連合」について、詳しく教えてください

フォイエイの運営主体「フォイエイ全国連合」は民間の慈善団体で、2002年現在でイギリス全土に120の支部があります(古いデータでスミマセン…)。[注] 支部のうちおよそ4分の1は、既存のYMCA(Young Men's Christian Association、キリスト教青年会)の宿泊施設がフォイエイに転換したものですが、フォイエイのためにゼロから新しく作られた支部も少なくないようです。認定を受けて会費を払えば、フォイエイ全国連合に加入することができます。

運営は、公益信託(charitable trust)や企業、政府等からの助成金の他、会費収入などから成り立っています。

議会へのロビー活動、UK online centre(イギリスのeLearning施設)への参加、そのほか、様々な活動を行っています。

(つづく)

[注]

より新しいデータを示しますと、2004年12月現在で130ヶ所だそうです。(2006年2月23日)

[参考にしたもの]

Foyer Federation, http://www.foyer.net/mpn/(last visited February 16, 2006)
"United Kingdom Parliament home page" http://www.parliament.the-stationery-office.co.uk/
pa/cm200405/cmselect/cmeduski/40/40we11.htm (last visited February 23, 2006)
Strategies for Housing and Social Integration in Cities, Kirwan, RM, Organization for Economic Co-Operation and Development, 1996, pp. 121-122.
斉藤早苗「英国ニートはいま 下」、『日本経済新聞』朝刊、2005年12月22日、30ページ。

[関連記事]

☆ 若者自立塾 in 英国!フォイエイ(2)



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