若い頃に現れる精神疾患への早期介入

発達障害なども含めた広い意味の精神疾患は、幼児期や思春期などの若い頃に問題化することが多いようです。

健康政策や健康経済学などを専門とするロンドン・スクール・オブ・エコノミクス 保険・社会ケア部門(LSEHSC)という研究機関があるのですが、ここが行うメンタルヘルスに関する研究の多くは、子供や若者に焦点を当てたものです(Mental Health Awareness Week 2013, 2013)。なぜならば、精神疾患の4分の3が18歳までに発症が始まるものであり、この時期は予防のための重要な期間だからだといいます。LSEHSC はブログの中で、精神疾患のコストの観点から、精神疾患への早期の効果的介入の可能性について述べています。

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ひきこもり者のほとんどは、何らかの精神疾患の診断基準に当てはまるという報告もあります(近藤ら、2010)。この報告では、これらのひきこもり者はひきこもってから精神疾患になったというよりはむしろ、ひきこもる前から精神疾患を持っていて、精神疾患がひきこもりの原因になった可能性が示唆されています。

こうしたひきこもり者に、早い段階で精神疾患への効果的な介入がもし行われていたら、どうなっていただろうと思います。もしかすると、ひきこもりにまでは至らなかった若者もいたかもしれません。ただ、そうした効果的な介入を行えるだけの社会資源が十分にあるかどうかについては、私には分からないのですが。

[文献]

◇ Mental Health Awareness Week 2013 – LSEHSC research round-up. (2013, May 19). In LSE Health and Social Care. Retrieved March 18, 2014, from http://blogs.lse.ac.uk/healthandsocialcare/2013/05/19/mental-health-awareness-week-2013-lsehsc-research-round-up/

◇ 近藤直司、清田吉和、北端裕司、黒田安計、黒澤美枝、境泉洋、富士宮秀紫、猪俣夏季、宮沢久江、宮田量治(2010)「思春期ひきこもりにおける精神医学的障害の実態把握に関する研究」 齋藤万比古『思春期のひきこもりをもたらす精神科疾患の実態把握と精神医学的治療・援助システムの構築に関する研究』 (pp. 67-86) http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do

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