ミクロ、メゾ、マクロ

「私が出会った引きこもりの人は甘えていた。引きこもりの原因は甘え」

「雇用情勢が悪いからニートが生まれるのに、地域若者サポートステーションで就労支援をすることに、何の意味があるのか」


上のような議論を目にしたことがあります。私も似たようなことをこのブログで述べたことがあるのですが、そのときに「ミクロとマクロを混同している」という趣旨のご指摘を受けたことがあります。これは一体どういうことなのでしょうか。

ミクロ(小領域)、メゾ(中領域)、マクロ(大領域)


ミクロ(小領域)、メゾ(中領域)、マクロ(大領域)という分け方は、ソーシャルワークの分野で聞くことがあります。ミクロは個人レベル、メゾは地域レベル、マクロは国家レベルといったところでしょうか(なお、経済学でもミクロ、マクロという分け方がなされます)。

引きこもり支援の考え方に応用すると、次のようになるらしいです(竹内、2013)。

-----(以下引用)-----

○ ミクロレベル:基本的にはひきこもる人・親・その他の家族構成員など。

○ メゾレベル:地域の支援関係諸組織・支援団体・市町村などの基礎自治体およびこれらの連携やネットワークなど。

○ マクロレベル:都道府県や国の政策、日本社会の教育や労働政策や現状、社会文化の歴史的状況・思想および現状など。

--------------------

引きこもり、ニートと3つのレベル


このように分けて考えると、冒頭の議論の見方も変わってくるかもしれません。その人が見た引きこもりの人が甘えていたからといって(その人の視点から見て甘えていたということですが)、全ての引きこもりの人がそうとは限りません。

雇用情勢が悪いからニートが生まれるとかそうでないというのは、マクロレベルでの議論です。サポステでの支援で一人一人のニートの就労を促すという方法は、ミクロやメゾレベルでの支援であり、ニート増加の主因を雇用情勢というマクロレベルに求める人にとっては、サポステ支援は納得がいかないということなのでしょう。

[文献]

◇ 竹中哲夫(2013)「長期・年長ひきこもりの理解と支援方法論」
http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/pdf/soudan/09/s1-5.pdf

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