広い意味の労働

脱引きこもりの一つのゴールは働くことという意識が、私には以前から強くあります。最終的には正規のかたちで就労して、継続的に働き、経済的に自立できればよいと考えるのですが、そう簡単にはいかず、悩む日々です。

そう考えていたところ、こんな文章を見かけました(樋口、2007)。

* 以下引用 *

リク・ヴァン・バーケルらは、現代社会における労働概念のなかに、(1)家事・介護・看護・育児などの無償労働から日曜大工仕事までを含む「自給自足的な仕事」、(2)親戚・友人・隣人での手助けや地域におけるボランティア活動などの「コミュニティ活動」、(3)法的規制の及ばない範囲で金銭を伴った財やサービスをやりとりする「インフォーマルな交換活動」、(4)法的規制が及ぶ「正式な雇用」という4類型を見出している。

* 引用終わり *


労働というと(4)を主に連想しますが、広い意味での労働は、なるほど(1)から(4)までを含むだろうと思います。

どなたか専門家の方も言っていたのですが、就労が脱引きこもりの目標というと、なかなかそれが実現できなくて苦しむことが多いので、(いったん)ハードルを下げて、もう少し働くということを広い意味で捉えてみるのも一つの考えかもしれません。まずは、(1)や(2)に挑戦してみることを目標にするとか。そういえば、前々回話題にした、私の地元の地域若者サポートステーションでは、(2)の地域におけるボランティア活動をプログラムの一つに組んでいました。

とはいえ、正式に雇用され、一定の収入がある程度安定的に入ってこないと生活に響きます。また、世間一般では働くといえばやはり(4)の「正式な雇用」のことです。私の親なら「そんな考え方世間では通用しない、世の中そんなに甘くはない」と厳しいことを言いそうです(なお、私の親は専業主婦に厳しい目を向けています。「正式な雇用」による労働をしていないからです。専業主婦がそんなに悪いのかどうかは私には分からないのですが)。

ですが、こういう考え方もあるということを頭の片隅にでも置いていこうと思います。それにしても、労働とは一体何なのでしょうか。

[文献]

◇ 樋口明彦(2007)「日本における若者問題と社会的排除 『適正な仕事』『活性化』『多元的活動』をめぐって」福原宏幸編著『社会的排除/包摂と社会政策』法律文化社、220-242ページ。なお、リク・ヴァン・バーケルらの労働4類型は、次の文献が出典だそうです。私は読んでいません。孫引きになってごめんなさい。

◇ van Berkel, Rik et al. (2002). "The concept of inclusin/exclusion and the concept of work." In Rik van Berkel et al. eds., Active Social Policies in the EU. Policy Press. 33-40.

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