スペインの引きこもりの特徴は

スペインで、引きこもりの特徴を探る研究が発表されました(Malagón-Amor et al., 2014)。164名もの引きこもり当事者について、精神疾患、引きこもりになった平均年齢等々、様々な情報が収集されています。

↓ 学術文献検索サイト PubMed のページへのリンクです。研究の概要が読めます(英語)。
※ Hikikomori in Spain: A descriptive study. (新しいウィンドウで開く

↓ こちらは ResearchGate という研究者のための SNS へのリンクです。研究の概要を違った形で読むことができます(英語)。
※ HIKIKOMORI IN SPAIN: A DESCRIPTIVE STUDY. PRELIMINARY DATA. (新しいウィンドウで開く

私は研究の概要しか読んでいないのですが、研究結果だけを見ると、日本の精神保健福祉センターで行なわれた引きこもり実態調査と重なる点があります(近藤ら、2010)。引きこもり者の大半が何らかの精神疾患の診断基準に該当だとか、GAF(機能の全体的評定)得点が低かったとか(この日本の研究の場合、平均38.9点。今回のスペインの研究の場合、平均42.3点)、3:1ぐらいの比率で男性が多いとか。それだけに、両者の研究をどこまで単純に比較してよいのか気になります。

あと、このスペインの調査の対象となった引きこもり当事者の平均年齢が40歳で、引きこもりになった平均年齢も36.6歳とやたらと高いのですが、これも気になります。スペインの引きこもりは高年齢なのか、それとも、この研究ではバルセロナの危機解決・ 在宅治療(crisis resolution home treatment)というサービスから紹介された引きこもり当事者を調査対象としたのですが、この方法だとどうしてもそういう平均年齢になってしまう偏りでもあるのか。

これら気になる点は、研究の全文を読むともう少しはっきりしそうなのですが、全文の入手は私には敷居が高いです。

ともあれ、こういう研究が発表されましたというお知らせです。

[関連記事]

↓ GAF とは何なのでしょうか。日本精神科病院協会ホームページへのリンク。PDF(158 KB)。
◇ GAF(機能の全体的評定) (新しいウィンドウで開く

↓ 8年前に書いた記事です。Google トレンドによると、当時、世界で "Hikikomori" という言葉が最も多く検索されていた都市はバルセロナで、次いでマドリードでした。現在でも、バルセロナやマドリードでの検索は多いです。今回のような大規模調査といい、スペインでは引きこもりへの関心が高いのでしょうか?
◇ バルセロナで「ひきこもり」を検索(1) (新しいウィンドウで開く

[文献]

◇ Malagón-Amor, A., Córcoles-Martínez, D., Martín-López, M.L., and Pérez-Solà, V. (2014). Hikikomori in Spain: A descriptive study. International Journal of Social Psychiatry. Advance online publication.

◇ 近藤直司、清田吉和、北端裕司、黒田安計、黒澤美枝、境泉洋、富士宮秀紫、猪俣夏季、宮沢久江、宮田量治(2010)「思春期ひきこもりにおける精神医学的障害の実態把握に関する研究」 齋藤万比古『思春期のひきこもりをもたらす精神科疾患の実態把握と精神医学的治療・援助システムの構築に関する研究』 (pp. 67-86) http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do

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