子供・若者白書

内閣府の子供・若者施策


引きこもりやニートへの国の政策対応は、厚生労働省だけでなく、内閣府も「子供・若者施策」として行なっています。

その内閣府の子供・若者施策の一環に、『子供・若者白書』(旧青少年白書)の発行があります。これは、「子ども・若者育成支援推進法」第6条の規定に基づいた法定白書です。白書には引きこもりやニートに関することも当然書かれてあり、その内容が新聞で記事になることもあります。

この『子供・若者白書』の平成27年版が、ちょうど先日、内閣府ホームページ上に公開されました。今回はこれを少し取り上げてみます。

↓ 内閣府ホームページへのリンクです。前年までは、『子ども・白書』という名称だったはずですが、変わったのでしょうか。
◇ 子供・若者白書(旧青少年白書)について
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子供・若者白書の内容は?ニート減少ほか


白書は第1部で子供・若者の最新状況を見た後、特集を挟み、第2部で施策の実施状況をまとめた構成で、この構成は何年も前から変わっていません。全体的に新しい情報でまとめられていますが、毎年全ての情報が更新されるわけではなく、過去と同じような情報も多いです。

面白そうなところを取り上げてみると、第1部第4章第2節「若年無業者、フリーター、ひきこもり」で示されているニート(白書では「若年無業者」)人口の推移です。平成26年(2014年)のニートの数は56万人で、前年より4万人減です。これは2年連続の減少です。人口比で見ても、ニートは2年連続で減少しています。

ちなみに、その前の節「労働」によると、若年層の失業率がこのところ改善の動きが続いています(ただし、非正規雇用者比率は、若年層全体で見ると増加傾向にあります)。これとニートの減少には、何か関係があるのでしょうか。

ニートの数というと、かつて厚労省と内閣府でニートの定義に違いがあり、ニート人口の推計値も両者の間で違いがあったのですが、現在はかつての内閣府の定義は使われておらず、厚労省のものに統一されています(大きな違いとして、内閣府は家事手伝いに従事する未婚女性をニートに含めていましたが、厚労省はそうしていませんでした)。

先ほどの第1部第4章第2節「若年無業者、フリーター、ひきこもり」に戻ると、ここでは、「若年無業者が求職活動をしない理由、就業を希望しない理由(平成24年)」も示されています。上位を占めている回答は、「病気・けがのため」「学校以外で進学や資格取得などの勉強をしている」です。この調査は総務省「就業構造基本調査」を元にしたもので、この調査でもニート人口は平成24年で約60万人と推計されていますが、このニートとされる60万人には、世間でのイメージとは違う若者が相当数含まれていることが分かり、興味深いです。

↓総務省 統計局ホームページへのリンクです。
◇ 平成24年就業構造基本調査
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同じ節には、引きこもりについても書かれてあります。内閣府が平成22(2010)年2月に実施した「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査 )」を要約したものですが、これは過去の白書にも載っていました。このように、過去の情報の再掲があったり、過去の情報とほぼ同じ内容のことが書かれていることも多いです(実は、先ほどのニートの理由も再掲でした)。

その後の特集と第2部でも、国による子供・若者施策(引きこもり、ニート施策含む)がまとめられています。内閣府以外の施策についても書かれています。

注・行政用語「子供・若者」


なお、「子供・若者」ないし「子ども・若者」という独特の言い回しは、行政用語です。平成21年(2009年)に「子ども・若者育成支援推進法」が制定された前後から目にするようになりました。かつては「青少年」と呼んだものですが(これも元来行政用語でした)、支援対象の年齢層の拡大に伴い、この用語が代わって用いられるようになりました。

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