引きこもり生活がCo2排出量に与える影響

引きこもり生活は、地球環境にどのような影響を与えるのでしょう。

一言で地球環境に与える影響といっても範囲が広そうなので、今回は温室効果ガス、特にその9割以上を占める二酸化炭素の排出量について考えることにしようと思います。

人として生まれてきた以上、誰であっても二酸化炭素を排出せずに生きていくことはできません。現代日本に生きる私たちであれば、なおさらです。ここでは、引きこもりの人がそうでない人に比べてどれほど二酸化炭素を排出しているか/していないかを考えます。

ただし、以下では厳密に排出量を検討せず、かなりアバウトに書いています。「ような気がします」など曖昧な表現を多用しています。真剣にお読みになることはおすすめしません。

家庭では


まず、家庭での排出量について見ていきます。下の表は、家庭からの二酸化炭素排出量(世帯当たり)をまとめたものです。

↓ JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターへのリンク。
◇ 家庭からの二酸化炭素排出量(2014年度) (新しいウィンドウで開く

用途別に見ると、「照明・家電製品などから」(36.5%)「自動車から」(22.7%)「給湯から」(12.9%)「暖房から」(12.3%)の順に多いです。この4点に特に注目するとよさそうです。

照明・家電製品


照明・家電製品は、家庭からの二酸化炭素排出量の36.5%を占め、用途別では最も多いです。ここまで割合が多いと、その内訳を見たくなります。残念ながらその内訳を示す資料は見つからなかったのですが、似た資料は見つかりました。

↓ JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターへのリンク。
◇ 家庭における消費電力量の内訳 (新しいウィンドウで開く

最も消費電力量が多いのは「電気冷蔵庫」(14.2%)です。これは、自宅に引きこもっていようが、そうでなかろうが、消費電力量に差はなさそうです。

次いで多いのが「照明器具」(13.4%)です。照明についても、自宅に引きこもっていようが、そうでなかろうが、消費電力量に差はないように一見思われます。家庭で照明を使うか、職場や学校で使うかの違いに過ぎないということです。ただ、職場や学校だと、同じ部屋で複数人で照明をシェアすることも多いでしょうが、自宅の個室で引きこもっている人の場合、そうでもありません。

このように、「照明・家電製品」の内訳を見ると、引きこもっていようがそうでなかろうが消費電力量に変わりがなさそうなものと、引きこもりゆえ消費電力量が増えそうなものとが混在しています。ですが、引きこもりゆえ、消費電力量が少なくなりそうな項目はあまりなさそうです。

全体としては、家庭の照明・家電製品類からの二酸化炭素排出量は、引きこもっていると増えるのではないかと思います。

自動車


一般に引きこもりの人は、自家用車を運転することはあまりないだろうと思われます。少なくとも、通勤のため毎日運転することはないでしょう。この点、平均的な日本人に比べると二酸化炭素排出量は少ないでしょう。

公共交通機関が発達していない地方ほど車社会でしょうから、引きこもりによる二酸化炭素排出削減効果は高くなることが予想されます。

給湯


これについてはちょっと分かりません。引きこもると給湯器の使用頻度が上がるのか下がるのか、それとも変わらないのか。

暖房


これも、照明と似た問題だろうと思います。次の2つをポイントに挙げます。

○ 引きこもっていても、そうでなくても、暖房にあたる総時間に大差はなさそう。就労や就学をしていると、職場や学校で暖房にあたるため。

○ 引きこもりだと自室で一人で暖房にあたることが多そうだが、会社等で暖房にあたる時は複数の人の間で暖房をシェアすることが多そう。

暖房についても、引きこもりの場合、二酸化炭素排出量は多くなるのではないかと思います。暖房を使う必要性が高そうな地域ほど、引きこもりによる二酸化炭素排出量は多くなりそうです。

職場では


家庭部門よりも多くの二酸化炭素を排出しているのが、「エネルギー転換部門(発電所等)」「産業部門(工場等)」「運輸部門(自動車等)」「業務その他部門(商業・サービス・事業所等)」です。

↓ JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターへのリンク。
◇ 日本の部門別二酸化炭素排出量(2014年度) (新しいウィンドウで開く

発電所等からなるエネルギー転換部門や運輸部門はちょっと分からないのですが、これらは言ってみると、労働を通じて二酸化炭素を排出しています。引きこもっていると、この種の二酸化炭素排出量はゼロになるのでしょうか。

しかし、引きこもりの人が働かない代わりに、他の人の労働時間が増えるかもしれません。また、場合によっては機械などで代替されることもあるかもしれません(現実にどういう状況なら代替されるのか私には想像しにくいのですが、資本と労働の代替は経済理論ではある話なのでとりあえず書いておきます)。

あと、業務その他部門の二酸化炭素排出量などは特にそうだろうと思うのですが、照明や暖房など、家庭にいれば排出しているはずの二酸化炭素排出量をある程度代替していそうです。

そもそも、こうした企業等の活動は財・サービスを大量消費する私たちの生活の裏返しの面もあります。引きこもりの人も何らかの消費を行い、その消費需要に応えて企業側の供給が行なわれ、その過程でこれらの部門から二酸化炭素が排出される一面があります。前々回にも書いたとおり、引きこもりの人の消費行動の調査は見たことがなく、これについてはよく分かりません。引きこもり問題に詳しい精神科医の斎藤環氏は、「ひきこもりの方は罪悪感があるので、消費を我慢するんですよ」と語ってはいます。

↓ 前々回の記事。
◇ 引きこもり者の消費行動 (新しいウィンドウで開く

結び


アバウトに考えたので、結局よく分かりません。

なお、引きこもりは二酸化炭素排出量が少ないから、いいことだと主張するつもりは特にありません。

追記



↓ 今日こんなニュースが。内閣府の調査だそうですが、一次情報未確認。東京新聞ホームページへのリンク。
◇ 15~39歳の引きこもり推計54万人 長期・高齢化も (新しいウィンドウで開く

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