世田谷中2放火事件

世田谷で起きた中学2年生の放火事件、昨日のNHKニュース7は不登校の子供に対する親の接し方の難しさを強調していましたが、同感です。

逮捕された不登校の少年は、親に何度も「学校に行け」と厳しく言われ、それで恨みをつのらせて犯行にいたったと報道されています。

■ 「学校に行け」が逆効果に

先日も私の地元の地方紙に保健室登校の子供を抱える親の相談が寄せられました。父親が厳格で、妻に対し「お前が甘やかしたからだ」と責め、子供を甘やかさずに何としてでも授業に出席させようと考えているとのことでした。

相談に回答した大学教授は父親とは全く逆の考えで、「お子さんは甘えているのではなく、むしろ頑張っている。保健室登校をするのは、頑張って学校に行こうとする意思の表れ」として、子供を責めずに、寄り添うように受容する姿勢が大事だと助言していました。

(以上の話は、私の記憶に基づくものです。多少、内容に誤りがあるかもしれません)

子供に厳しく接するのがいいのか、子供を受容する態度で接すればいいのか、難しいところです。 * * * * * * * * * *

■ 不登校、ひきこもりの家庭状況は時に深刻

それから、この事件で改めて感じたことは、不登校児やひきこもりの人たちの家庭状況というのは、時に深刻だということです。

世間では、不登校児やひきこもりの若者は、家が居心地がいいから閉じこもるんだろうなどと考える人が少なくないようです。しかし、実際は今回の事件のように親子の間で激しい衝突がある場合も少なくないのです。私のひきこもり仲間にも、親に責められ続けて苦しい思いをして過ごしている人が何人かいます。

それにしても、よくよく考えてみれば不思議なことです。先月「ニートは本当に先進国の問題か」の中でご紹介したブラジルニートは、親に「穀潰し」などと罵倒されるのが耐えがたく、外で時間つぶしをしていると現地の新聞で報道されています。

日本の不登校児やひきこもりの中には、親に罵倒されながらも、自室に閉じこもる人が少なくないわけです。

■ 不登校、ひきこもりの不幸な家庭環境

もう一つ、事件を起こした少年は離婚など家庭環境に問題がありましたが、私のひきこもり仲間にも、親が幼少期に自殺したなど不幸な家庭環境にあった人または現在ある人が少なくありません。

これはニートについても同様のことが言えるのかもしれません。

内閣府の「H17青少年の就労に関する研究調査」のうち、本田由紀氏がまとめた「第III部 就労に困難を抱えている青少年とその親に対する意識調査」によると、ニート(正確には非求職型、非希望型の若年無業者)には父母との離死別を経験するなど、両親が健在でない者の割合が多いという調査結果がまとめられています(43ページ)。この資料はネット上で閲覧することができます。

ちなみに、現在ニートの私も、10歳のときに父親との死別を経験しています。

* * * * * * * * * *

事件はまだ捜査中です。はっきりしたことが分からない段階であれこれ言うのはどうかな、と思いつつ、ちょっと思ったところをいろいろ書いてみました。これから、「ゲーム脳でキレた少年がやった」などと言う人も出てくるのでしょう。

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