英国NEETはサッチャリズムが生んだものなのか否か(1)

For 18 years, the poorest people in our country have been forgotten by govenment.

[富氏訳(訳の品質は保証しません)]

18年間、わが国の貧しい人々は政府によって忘れ去られてきました。

上は、イギリスのブレア首相が1997年5月2日、後にNEET対策を担うことになる社会的排除防止局(Social Exclusion Unit)を設置したときに行った演説の一節です。

上の「18年間」というのは、ブレア首相率いる労働党のライバル、保守党が政権を担当していた時期を指します。すなわち、サッチャー政権と、サッチャリズムを基本的に踏襲したメージャー政権です。 * * * * * * * * * *

市場原理を重視したサッチャリズムは英国病の払拭に成功しましたが、反面、貧富の差の拡大や教育の荒廃など、様々な弊害もあったとされます。

こうなると、イギリスNEETはもしかするとサッチャリズムが生んだものなのだろうか…などというような気もしないまでもありません。イギリスNEETは貧困層に多いとか、学業成績が振るわなかったり不登校を経験したりした若者に多いと言われていますから。

イギリスの例と単純に比較するのは危険ですが、日本においても、ニート人口が増加・高止まりした期間はサッチャリズムと似た政策が行われた小泉政権の期間と重なります。現在、格差社会の議論が盛んです。

なんだかとても気になってきました。ご飯ものどを通りません。サッチャリズムがNEETを生んだのかどうか、考えてみることにします。私のようなヘナチョコ経済学士がどこまで迫れるかは分かりませんが。

■ サッチャリズムって何ですか

サッチャリズム(Thatcherism)とは、1979~1990年にかけてイギリス首相を務めたマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)の経済哲学、政治哲学のことを言います。

サッチャーの思想は、自由主義経済学者であり、社会哲学者でもあるフリードリッヒ・ハイエク(Friedrich Hayek)の影響を強く受けています。その要諦は、市場原理を重視し、政府の規模を小さくしようということです。

サッチャーはハイエクを信奉していました。ハイエクの主著『隷従への道』(The Road to Serfdomをバイブルとして尊び、『自由の条件』(The Constitution of Libertyのコピーを下院議員に配ったとも言われます。

また、サッチャーと懇意にあった急進的自由主義経済学者、ミルトン・フリードマン(Milton Friedman)の存在も見逃すことはできません。

サッチャリズムは、今の日本の小泉首相の考え方とよく似ていますが、個人的には、サッチャーの方がより極端だったのではないかと現段階では考えています。なぜならば、後述する予定ですが、サッチャーは最低賃金制を撤廃し、人頭税まで導入したのですから。

(中途半端なところですが、来週につづく)

↓ミルトン・フリードマンと、その妻・ローズフリードマンの著書です。一般向けに分かりやすく書かれてあり、新自由主義を理解する好著の一つだと思いますが、いささか分厚いところが気になります。

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☆ 英国NEETはサッチャリズムが生んだものなのか否か(2)~サッチャーの民営化




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