すごい老け顔のひきこもり女性

「自分の顔がみにくくて外出できない」

と訴えてひきこもる人は、醜形(しゅうけい)恐怖が疑われます。こういう人の多くは、実はそれほど顔がみにくいわけでもないのに、自分でそうだと強く思い込んでいるのです。

しかし、本当に顔がみにくくて、そのことを気にしてひきこもっている人というのは、いるのでしょうか。

■ 言っちゃ悪いが、すごい老け顔

ずいぶん前の話ですが、私が参加するひきこもりデイケアに、すごい老け顔の女性が参加していました(失礼を承知で言うと)。

一見すると、50~60代、いや、老婆のようにも見えました。しかし、話を聞くと、私たちとほぼ同年代の若者だというのです。私と同年代で、あんなに老け顔の人は見たことがありませんでした。もしかすると、顔に強い劣等感があってひきこもってしまったのではないかと、余計なことを考えてしまいました。 * * * * * * * * * *

同じように考えたのは私だけではなかったようで、一緒にデイケアに参加していたY氏やK氏などは、「若く見えますよ」などと、その女性を若く見える、若く見えるとしきりに慰めるようなことを言っていました。[注]

別にその女性は、容姿のことで悩んでいるとかそうでないとか、一言も口にしていなかったのですが。それにしても、どうしても気にはなります。

■ 怪獣呼ばわりされた女の子

「ラゴン」「ナメゴン」「カネゴン」「ヒバゴン」など、末尾に「ゴン」という言葉がつくと、何やらみにくくて恐ろしいウルトラ怪獣のようなものを想像します(カネゴンはかわいいですが)。

こういう「○○ゴン」なる、あだ名をつけられた子が、私の小~中学校時代にいました。こともあろうに女の子です。失礼を承知で言うと、確かにどう見ても、とても美人とは言えない容姿でした。彼女の容姿は学年中で有名でした。

■ 容姿といじめ

当然、彼女はいじめられていました。意地悪していたのは女子よりもむしろ男子でした。友達もおらず、孤立していたようです。

いじめは、その人の人格形成に悪影響を及ぼすことがあります。子供の頃から容姿が原因で不特定多数の人からいじめられ続けた彼女が、その後どうなったのかが少し気になります。対人恐怖や男性恐怖になっていなければよいのですが。

ちなみに、私は彼女と1年間、同じクラスで「社会係」を務めました。私も彼女も、一緒に係をする友達がいませんでしたから、残り物同士くっつくしかなかったのです。しかし、実際に接した彼女は、外見はともかく、中身は真面目で人当たりのよい人物という印象を受けました。外見で著しく損をしている人だったように思います。

■ 自分に自信が持てない

顔があまりにみにくいと、いじめを受けたり友達ができずに孤立したりするだけではなく、自分に自信が持てなくなりそうです。

もちろん、誰しも多かれ少なかれ自分の容姿に劣等感を持っているだろうとは思うのですが、あまりに容姿がみにくいと、このあたりのところが心配されます。

■ 容姿が悪いと損が多い

ひきこもりとは直接関係ありませんが、世の中容姿が悪いと損することが多いように思います。実に不公平です。

有名なメラビアンの法則が示唆するところは、外見が人の印象に与える影響がいかに大きいかということです。「人間、顔より中身が大事!」という説は否定されます。

また、最近のアメリカの研究では、容姿がいい人はそうでない人に比べて高い収入を得ているという、驚くべき事実も明らかにされています。テキサス大学の Daniel S. Hamermesh 教授や、ミシガン州立大学の Jeff Biddle 教授の研究などの研究です(興味のおありの方のために、大阪大学・大竹文雄氏の「美男美女は得か」やForbes誌の "Good Looks, Good Pay?" をご紹介しておきます。ともにネットで無料で閲覧できます。)。

私自身、例えば、ひきこもりデイケアに参加する女性心理カウンセラーは、できれば若くて美人の人がいいなあなどと、どうしても心の底で願ってしまいます。「男は顔よ!」が持論の親の元で育ちましたから、無理もないのかもしれません。

■ むすび

何はともあれ、自分の容姿を気にして悩んでいる人たちには、人間誰しも何らかのハンディキャップはあるもので、そしてみんなそれに負けまいと頑張って生きているんだよ、ということを優しく伝えてあげたい思いです。

しかし、あまりに容姿がひどすぎる人には、そういう言葉をかけることはできません。人生の理不尽を、ただただ一緒に悲しむことしかできません。

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[注]

K氏ご本人のお話によると、慰めていたわけではなかったそうです。失礼いたしました。



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