俺はヒッキーじゃねえ!

ひきこもり生活を送りながら、自分はひきこもりではないと言い張る人がいるそうです。

ひきこもりデイケアのメンバーの1人が、自分の知り合いに、そういう人がいると話していました。

私とは大違いです。私は自分がひきこもりであるとワールドワイドなウェブ上で自己主張し、その上、それで人を集めて金儲けしているのですから。

それにしても、どうしてその人は、自分がヒッキーだと認めようとはしないのでしょうか。潔くありません。
* * * * * * * * * *

■ 否認

おそらくその人は、自分がひきこもりであるという事実を受け入れるのは耐え難いのでしょう。

ひきこもりに限らず、例えば愛していた子どもが事故などで突然亡くなったという知らせを受けたとき、親は受け入れられず「嘘だろう」という反応を示すことがあります。

心理学の世界では、これを否認(denial)といい、自分自身の心を無意識のうちに守る防衛機制(defence mechanism)の一種とされます。

■ ホモ恐怖症?

否認の例としてよく "homophobia" も挙げられます。

"homophobia" は、直訳すると「ホモ恐怖症」「同性愛者恐怖症」になりますが、同性愛者に対する恐怖だけではなく、嫌悪をも意味する言葉です。

例えば「同性愛者なんて、ろくなやつらじゃねえよ!」などと、やたらと同性愛者を毛嫌いしているような人は、homophobia です。

ですが、こういうことを言う人が、案外、実は無意識で同性愛に対する強い嗜好を持っていたりすることがあります。同性愛に対する抑圧された願望が、このような否認というかたちになって現れるというのが心理学の説明です(反動形成(reaction formation))。

■ hikikomoriphobia?

homophobia があるのなら、hikikomoriphobia があってもいいなあなどと、私などは考えてしまいます。

「ひきこもりなんて人間のクズ」などとヒステリックに批難している人の中には、心の奥底では「できることなら、自分もひきこもりたい」などと考えている人もいるのかもしれません。

私の親などは正直なもので、「私もひきこもりたいよ」などと私に漏らしたことがあります。辛い仕事の毎日から逃れて、気楽なひきこもり生活を送れるものなら送ってみたいということなのでしょう。

ただ、実際のひきこもり生活というのは、必ずしも一般の人々が考えているほど気楽なものではありません。ひきこもってから、うつになる人も少なくないのです。ひきこもり生活を送る人の中には、好き好んでひきこもっているわけではない人も相当数います。

同様に、neetphobia もいるかもしれません。「ニートなんてペット以下」などと言いつつ、本当は自分も働かない生活を送ってみたいと。

■ 現状を正しく認識しなければ…

それにしても、ひきこもり本人が自分はヒッキーじゃないと否認してしまうと、正しい治療がなされるのだろうかと、他人事ながら心配になります。

そういう人は、私のように、ひきこもりデイケアに行くこともないでしょう。また、私のひきこもり仲間の多くがそうしているように、精神科に通うこともないでしょう。

親がカウンセリングに通っても、「俺はひきこもりじゃないんだから、そんなの必要ねえ!」となってしまいます。

否認というのは、治療の妨げになります。

(心理学勉強中の富氏でした)

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[参考にしたもの]

★ Denial. (2006, June 1). In Wikipedia, The Free Encyclopedia. Retrieved June 7, 2006, from http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=
Denial&oldid=56307301.
★ Hayes, N. (2003). Teach yourself psychology. (3rd ed.). Chicago: McGraw-Hill, 91-92.
★ Homophobia. (2006, June 7). In Wikipedia, The Free Encyclopedia. Retrieved June 7, 2006, from http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=
Homophobia&oldid=57291713.



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コメント

こんにちは
おむすヴィッツともうします(ノ´∀`*)

働いてなくて家にいれば引きこもりってことなのかなー?
だとしたら・・・自分もなのかなー
おむすヴィッツさん、コメントありがとうございます。
ひきこもりとは何か、というのも大きな問題です。

斉藤環氏の『社会的ひきこもり』によると、社会的ひきこもりとは「20代後半までに問題化し、6ヶ月以上、自宅にひきこもって社会参加しない状態が持続しており、ほかの精神障害がその第一の原因とは考えにくいもの」のことです。

これとは別に、厚生労働省の「10代・20代を中心とした『ひきこもり』をめぐる地域精神保健活動のガイドライン」は、ひきこもりを「さまざまな要因によって社会的な参加の場面がせばまり、就労や就学などの自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態」と定義づけています。

他にも様々なひきこもりの定義があります。

さて、ご質問ですが、働いてなくて家にいても、在宅ビジネスなど、何らかのかたちで社会参加をしていれば引きこもりではないのではないかと私は思います(あまりそういう人はいないかもしれませんが)。あと、主婦や主夫、退職して自宅で悠々自適の生活を送っている人も、引きこもりではないと私は思います。
そうですかー
最近では自分でHPを立ち上げたり、アフィリエイトなどをして活動をしております。と言ってもお金には結びついておりませんが。
仕事などで悩んでる方、その他もろもろですがブログにコメントをつけたりして毎日を過ごしています。

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