小学生「ニート、ふざけんな」
小学生にこんなことを言われては、さすがに情けない気持ちにもなります。
■ 小学生のニート批判
何のことかと言うと、ある小学校高学年のクラスで、ニートについて自由に議論する授業があり、その模様を地元の新聞が記事にしたのです。
授業の中での小学生の発言は、ほとんどがニートを批判するものでした。この記事を読んだ私は、「自分は小学生からも批判されている」と惨めな気分になりました。
しかし、その一方、こんな思いも頭をよぎりました。
「何の苦労も知らない子どもに、私のいったい何が分かるというのだ。私は母子家庭で育ったこともあって、将来いい大学、いい会社に入ろうと、周囲が浮かれている間も寸暇を惜しんで刻苦勉励してきたのだ。対人恐怖との闘いは今でも続いている。偉そうなこと言うのは、もっと人生経験積んでからにしろ」
あまりこういう思いは口に出すべきではないのかもしれません。
そういえば、いつか、匿名掲示板でこんなことを話している無職の方がいました。
自分が子どもの頃、近所でホームレスのおじさんを見かけた。私は、そのおじさんのことをさんざん馬鹿にしていた。今、自分が無職になって、あのおじさんにも無職になるまでに色々なことがあったんだろうと思うようになった。あのとき馬鹿にしたおじさんに謝りたい。
私にも共感できる部分があります。
とはいえ、「自分が無職になったのは仕方が無いんだ、いろいろ事情があるんだから」と自分に言い訳をしているようでは、いつまでたっても今の状態から抜け出すことはできません。
■ ニートの理解が変わったという小学生も
今度は、先ほどとは別の小学校の話です。
私の地元のある小学校で、ジョブカフェの職員を招いてニートについて考える授業が催されたそうです。
子どもたちは、当初はニートについて「怠け者」のような印象を持っていて、批判的だったそうです。しかし、「ニートの中には職場の人間関係で失敗した人もいる」という職員の話を聞いて、子どもたちのニートに対する理解が少し変わったそうです。
ニートを授業で取り扱うにも、内容次第ですね。
小学校にニートについて考えさせるのは、若者がニートになる芽を早い段階から摘もうということなのでしょうか。しかし、ニートの問題は理解が難しいですからね。小学生にどう考えさせるのでしょうか。
ニートを批判している小学生が、大人になってニートになり、「はじめてニートのことが分かった」と言うようでは遅いです。
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コメント
- 私は不登校の問題について同じように考えていました。
中学、高校時代は「不登校になるのは怠け者」と思っていました。その頃は引きこもりやNEETのことを知らなかったので、不登校のことしか考えていませんでした。
大学に入って、もうやっていけないと思い、休学して初めて自分の考え方の狭さを思い知らされました。引きこもりやホームレスに関する本を読むことで、それまで真面目に勤めていたり、学校に行っていた人でも「転落」していくことはあるのだと。
私は何とか卒業はしましたが、そこまででした。
「山谷崖っぷち日記」という本に「つまるところ、私は人生に向いていない人間なのだ」という言葉がありますが、こんな言葉を小学生に聞かせたところで「怠け者」「負け犬の遠吠え」と思うだけでしょう。人に何か伝えるには、それに合う時期があります。
もちろん、富氏さんが最後に述べていることもあるので、どのように教育していくのかが難しいのですが。
- コメントありがとうございます。
- おっしゃる通りだと思います。理解は難しいでしょう。
真面目に生きていたのに転落してニートになった人たちを強調すると、本当に意欲のない厭世的な子どもを育ててしまわないとも限りません。
ニートは大人(おそらく教師も含む)の間でも理解がまとまっていない問題ですから難しいところです。転落した人を「負け犬」と蔑む人もいれば、そうでない人もいます。新自由主義的な考え方なら、ホームレスもニートもフリーターも、「自分たちがそうなるように選択したのだ。自己責任」となるのでしょうが、そう考えない人もいます。



