70年代の登校拒否

(登校拒否)は学校へゆきたいしゆかねばならぬという気持ちをもちながら、どうしてもゆけない。特に夕方は、明日になれば必ずゆこうと思って決心していながら、翌朝になると、どうしても起きあがれないか家の門を出ることができない。それで初期にはお腹が痛いとか頭が痛いといって登校しないものがある。

上の文章の出典は、十亀史郎『自閉症児・緘黙児』、黎明書房、昭和48年、169-170ページです。

昭和48年は、西暦に直すと1973年です。70年代の前半に、学校に行きたいけれども行けないタイプの登校拒否(今で言う不登校)が、専門家に既に認識されていたとは、知りませんでした。統合失調症や心身症絡みの登校拒否や学校恐怖症なら、50年代や60年代にも問題にされていたと聞いたことはあるのですが。

さらに、上の文は次のように続きます。

彼らにとって共通なのは、クラスの中で友人や先生に受け入れられるかどうか、という関心である。友人は欲しいが友人をつくるような社交性に欠けるため、みずから進んでよい関係をつくりそれを維持することはできない。しかし学童期においては、ただじっとしていては友人間からとりのこされるだけである。

今日で言うひきこもりやニート(のステレオタイプ?)とも、実によく似ているではありませんか。もっともこれはあくまで学童についての話なのですが。

少なくとも学童については、70年代の前半には既に、学校に行きたい、行かなければならないけれどもそれができない、そして、人付き合いが苦手という子がいたらしいです。さらに、そうした子たちが専門家によって問題にされていたようです。

十亀史郎氏(故人)は、児童精神医学が専門。自閉症の研究で実績があるようです。緘黙児については、姉妹サイト「場面緘黙症Journal」を参照。

[関連記事]

◇ 不登校、中身はいろいろ

⇒ 人気blogランキングへ

スポンサーリンク

トラックバック

URL :

最近の記事
カテゴリー
カレンダー(月別)
09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
RSSフィード
本など
「ニート」って言うな! (光文社新書)

若年者就業の経済学
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
心と身体
129位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
9位
アクセスランキングを見る>>
リンク
このサイトについて

このサイトはリンクフリーです。張るのも剥がすのもご自由になさってください。相互リンクは現在募集しておりません。

携帯用アドレスを取得されたい方は、「こちら」をクリックしてください。

このブログのリンク先のご利用につきましては、ご自身の責任のもとでお願いします。なお、本等のリンクについては、Amazon.co.jpのアフィリエイトプログラムを導入しています。

なお、「富条」はハンドルネームです。本名は全く違う名前です。

メールは nhjournal77@yahoo.co.jp まで。