子どもの就職活動を手助けする親

今朝の日本経済新聞第二部は、私には少しびっくりするものでした。

「子どものために親は何ができるのか」

大学生の就職活動が本格化する中で、親は彼ら・彼女らに何ができるかを示した特集です。

子どもにアドバイスをする際には、親という立場よりも社会人の先輩として接することが大切だ。

多くの学生が最初に取り組むのが自己分析。(中略)親は子どもの話を聞き、幼いころや最近の出来事などについて話し合いながら、長所や仕事で生かせる能力を見つけるヒントを与えることを心がけよう。

年が明けるとエントリーシートの提出が始まる。(中略)子どもが提出する前に、誤字・脱字はないか、客観的に読んで個性が伝わるか、抽象的な表現になっていないかなどを親が見てあげるのもいいだろう。

どうして親がそこまで面倒を見るのか、過保護もはなはだしい、などと私などは考えてしまいます。ですが、現代は、親を対象とした就職説明会が大学で開く時代です(「保護者向け就職説明会(大学)」参照)。私の感覚が古いだけなのかもしれません。

■ 親が子どもの就職の手助けをするのはなぜか

それにしても、親が大学生の子どもの就職の手助けをするのはなぜでしょうか(全ての親がそうでもないのでしょうが)。これは、もしかしたら経済学の研究対象になり得るかもしれません(本当かな?)。そこで、私なりに考えてみました。

◇ 将来の生活支援への期待

親が就職の手助けをするのは、将来自分が退職したときに、子どもからの生活支援を期待してのものかもしれません。利己的な動機と言えます。

子どもが生涯賃金が低い職場に就職したり、ひきこもりにでもなって低い生涯賃金に甘んじようものなら、生活支援どころか、下手をすると親がいつまでも子どもの経済的支援を行わなければならなくなるかもしれません。これでは、充実したセカンドライフは望めません。

◇ 王朝仮説(ダイナスティ仮説)

親は、一家の存続を望んでいます。子どもが就職活動に失敗しようものなら、一家は没落する危険があります。それを避けるために、子どもの就職活動を助ける、というものです。利他的な動機です。

経済学的に言えば、親の効用(満足)は子どもの効用にも依存するモデルです。

王朝仮説は、本来は高齢者の貯蓄行動や遺産の問題を説明するために用いられるものです。

◇ 親の子どもへの愛情

分かりやすい動機です。利他的な動機です。

* * * * * * * * * *

これらのどの動機が現実的に妥当かを実証分析によって明らかにするのも、経済学の仕事です。ですが、私はそこまではしません。

上の説明は、親がニートやひきこもりの子どもの支援をする動機を説明するのにも使えるかもしれません。

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