ポピュラー音楽のイベントとひきこもり
しかし、私は昔からそういうイベントには関心を持ちつつも、とても怖くて行く気さえ起こりませんでした(実に情けない話です)。これは、ひきこもり、ニートになる前からそうでした。すぐ近くでお気に入りの歌手のイベントが開かれ、しかもそれが無料で見ることができるという絶好のチャンスに恵まれても、一人自分の部屋に閉じこもって、ラジオやテレビを通じて、イベントの内容を見聞きしていたのです。
私は演歌歌手、それも知名度が低い発展途上の若手歌手を好むという、この世代としては変わった嗜好があったのですが、こうした歌手に限って、地方を回って小さなイベントで歌ったり、キャンペーンでレコード店を訪れたりしていて、ファンとの距離が近いものです。しかし、私は歌手に近づくなど怖くてできなかったのですから、困ったものです。
その後私はひきこもりになってしまうのですが、こうしたポピュラー音楽の楽しみ方を振り返ってみても、当時から私はひきこもりになる素因のようなものを持っていたのかもしれないなあと考えてしまいます。
もっとも、私がこの種のイベントに近づけなかったのは、ファンは高齢な人ばかりという演歌独特の事情もありました。私のような若者がイベントに行こうものなら、浮いてしまうのではないかということです。
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