低下する男性の労働力率(労働参加率)
15歳以上人口のうち、働いている人と、
正解はおよそ60%です。
では、
■ 労働力率(労働参加率)
先ほどお話した60%という比率は、「労働力率(労働参加率)」と言われています。労働力率は、年齢・性別によって違いがあります。
通学者の多い未成年層や、定年を過ぎた高年齢層は、労働力率は低いです。
また、女性も労働力率は低めです。女性の労働力率を縦軸に、年齢を横軸にすると、女性の労働力率と年齢の関係を示す折れ線グラフはM字型になることが知られています(図は大雑把に描いてあります)。20〜30代になると、家庭に入る女性が増えるからです。
20代後半〜50代あたりの男性の場合、労働力率は100%に近くなります。
■ 低下する男性の労働力率
下記のページは、統計局ホームページの「国勢調査トピックス」です。労働力率についてよくまとめられています。
http://www.stat.go.jp/
data/kokusei/2000/topics/topics07.htm
(※ 新しいウィンドウは開きません)
ページ中ほどに、「男女、年齢別労働力率」という表があります。これによると、近年の女性の社会参加を反映してか、女性の労働力率は昭和55年から平成12年にかけて年々上昇傾向にあることがはっきり分かります。
一方、男性の労働力率はどの年齢層でも年々低下しています。20歳前後の労働力率の低下は進学率の上昇が一因でしょうが、他の年齢層でも労働力率が低下しているのはなぜなのでしょうか。30〜40代の働き盛りの世代でも明らかに低下しています。
労働供給側に何かあるのでしょうか。若者に限らず、男性の就業意欲は減退しているのでしょうか。主夫化したり、大学に入り直したりしている人が増えているのでしょうか。ニート化している人が増えているのでしょうか。気になるのですが、私にはよく分かりません。
※ 2008年5月21日、2箇所訂正しました。
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コメント
- 男性の就業意欲
- 今日は。
富重さんと異なり、経済学を専攻していないので、
出典となるデータまで提示できませんし、
間違っていたことを書いていた場合、
本当に申し訳ないのですが・・・・
平成12年頃までの時期は、
労働意欲が減退しているというよりも、
バブル崩壊後の不況で、企業でのリストラや倒産の
影響と重なったことが大きいのではないのでしょうか?
日本の労働慣行は、いわゆる終身雇用が中心ですから、
中高年の男性の方は、特にホワイトカラーの
サラリーマンを中心に、一旦、失業してしまうと
再就職をするのが、本当に困難だと聞きます。
特に、平成12年頃までの時期は、
現在よりも、転職市場や景気の影響で、
中高年の男性にとって、
現在よりも、もっと厳しかったと思います。
また、女性の方は、元来、正社員よりも、
パート、アルバイトなどの非正規雇用が多く、
好不況に応じて、就業する人が多くなったり
少なかったり、しているのではないのでしょうか。
また、労働関係の法令改正で、
年齢制限を明示するが原則禁止されたのは、
比較的最近のことだと思います。
(※制限を設ける場合、理由を
求人票などで明示する必要あり。
また、実際、採用されるかは別。)
以下のインタビュー記事の、
特に下段が今回のブログの参考になると
思います。貧困や自己責任について、
詳しく解説してくれています。
岩田 正美 さん(日本女子大学教授)
「貧困はなかったのではなく、
見えてなかった〜現代の貧困の捉え方」
http://www.mammo.tv/interview/archives/no229.html
- コメントありがとうございます。
- 男性の労働力率ですが、平成7年から12年にかけての減少は、おっしゃる通り、バブル崩壊によるところが大きかったのかもしれません。
ただ、男性の労働力率はそもそもバブルが発生するずっと前の昭和55年から、ほぼ一貫して減少してり、それはどうしてなのだろうかと不思議です。平成2年などはバブル経済の真っ最中で完全失業率も高くはない時期だったのにもかかわらず(2.1%)、男性の労働力率は昭和55、60年に比べて減少しています。
- 女性の働く人が増えたとか、外国人労働者が増えたとかそう言ったことではないのでしょうか。
- Xさん、コメントありがとうございます。
- 外国人労働者のことはよく分かりませんが、女性の問題は、もしかしたら関係があるかもしれないと思います。
平成19年度の『経済財政白書』によると、昭和55年から平成12年にかけて、男性・女性を合わせた労働力率は、あまり変化がありません。しかし、男女別に見ると、先に示した統計局ホームページにもある通り、男性はおおむね低下傾向にあり、女性は増加傾向にあります。
- 女性の社会進出、男性の主夫化など、個々人にあったライフスタイルを選ぶことができるようになった結果ではないかと思います。他人がどのような生活をしようが関係ないと思える反面、他人の生活を尊重し、男女間の均等が図られてきたからとも考えられます。
ただ、男性の労働力の低下がバブル期前後で関係なく、一貫しているのには確かに疑問を抱きます。新しい、国民性なのでしょうか…今後も追って観ていきたいものですね。
- くまさん、コメントありがとうございます。
- 記事の中でお話した昭和55年から平成12年までの男性の労働力率については、過去の政府統計(労働力調査特別調査あたり)を詳しく調べれば、もう少し詳しいことが分かるかもしれません。
なお、最新の労働力調査である「労働力調査(速報)平成20年3月分結果」の「第15表 年齢階級別労働力人口比率」を今日発見したのですが、これによると、男性の労働力率は平成12年から平成19年にかけても、やはりほぼ全年齢層で下がり続けています。対照的に、女性の労働力率はどちらかというと全年齢層で上昇傾向にあります。
- 産業構造のサービス化と高齢男性の労働力率の低下
- 今日は。富重様。
既に、拝見されているかもしれませんが、今回のブログに
関連するかと思われるレポートを3個リンクさせて頂きます。
低下する男性の労働力率 の大きな要因は、
産業構造のサービス化による女性の就業増加と
少子高齢化によって増加した
65歳以上の高齢男性の労働力率の低下が
挙げられるのではと個人的に思います。
統計上のデータは、別として、以前居た職場での
個人的な体験ですが、上記の2点の要素は、
かなり説得力があるかと思います。
1、参事官(経済財政分析総括担当)付 日野 力さん
今週の指標 No.514 2004年4月5日
<ポイント> の2
「〜産業毎の雇用創出力の相違(製造業、建設業といった男性比率が高い産業の雇用が減少する一方、医療、福祉といった女性比率が高い産業の雇用が増加)などが影響しているものと考えられる。」
http://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2004/0405/514.html
2、みずほ総研論集-足立さん(PDF)
「少子高齢化が家計部門に与える影響」
1ページの要旨の3
15ページの中段
男性の労働力率急低下の主因は、高齢男性労働力率の低下
。高齢男性労働力率の低下の主因は、自営業者の廃業の増加。
http://www.mizuho-ri.co.jp/research/economics/pdf/argument/mron0401-1.pdf#search='低下男性労働力率'
3、「労働力人口の高齢化と中小企業
-なぜ中小企業は高齢者就業の場となれるのか-」
中小企業金融公庫総合研究所所長の柴山清彦さん
要旨:高齢者の増加と労働力率の低下、とりわけ男性の高齢者の労働力率の低下が著しい。これまでは、男性の高齢者の就業の場は、中小企業が提供してきた。
http://www.jasme.go.jp/jpn/publish/pdf/study200502_03.pdf#search='男性労働力率低下要因'
私も、門外漢なので、ざっと文章と数字を斜め読みして、要点を
拾って書いただけです。もっと丁寧に、資料を読み比べれば、
富重さんの知りたいデータが分かるかもしれません。
また、「労働力率」や「労働参加率」などのキーワードで検索して行くと、そのデータの根拠が正しいかどうかは別として、もっと一杯データが出てくるかと思います。
- コメントありがとうございます。
- リンクありがとうございます。日野力さんの「今月の指標」では、2000-2003年という短期間ながら、男性が全年齢層で労働力率が低下している点も指摘されていますね。
それから、サイトの中にはリンクに関して何らかの規定を設けているところがあります。大丈夫だろうと思いますが、念のため。



