世界各国の非労働力人口の分類
どの国も、主に働かない、職探しをしない「理由」に基づいて、非労働力人口の分類を行っています。
■ 日本[2]
家事
通学
その他(高齢者など)⇒このうち、15〜34歳は「ニート」
※ 詳しくは、「非労働力人口の分類」をご覧下さい。
■ 台湾[3]
仕事に就く意思があり、就くこともできるが、探していない
(Intend and be available to work but not seeking)
通学中または受験のため?(後半、訳せません)
(Attending school or rebrushing to take entrance exams)
家事 (Housekeeping)
高齢者、障害者 (Old age & disable)
その他 (Others)
日本と似た分類です。日本とは異なり、高齢者や障害者を分けています。
■ インド[4]
学生 (Students)
家事 (Household duties)
扶養家族 (Dependents)
年金生活者 (Pensioners)
乞食、浮浪者など (Beggars, Vagrants etc.)
その他 (Others)
「扶養家族」「年金生活者」「乞食、浮浪者など」が日本にはない分類です。日本で言うニートやひきこもりの人の多くは、この中では「扶養家族」に当たるのでしょうか。「乞食、浮浪者など」は、途上国らしいです。
■ ヨルダン[5]
就ける仕事がない
(Believe No Work Available)
仕事を探すのに疲れた
(Tired of seeking Work)
仕事を探す方法が分からない
(Do not know How to seek Work)
適した仕事を見つけることができない
(Can not find suitable work)
資格がない
(Not Qualified)
その他
(Other)
珍しい分類です。「仕事を探す方法が分からない」は、教育水準が低い国だからでしょうか。なお、上の分類は2001年時点のものです。2004年には、学生(Students)、家事従事者(Housemakers)、?訳せません(With Means)、障害者(Disabled)、その他(Other)という、オーソドックスな分類に変わっています。[6]
■ アメリカ[7]
今仕事が欲しいとは思わない
(Do not want a job now)
仕事が欲しい
(Want a job)
前年に仕事を探さなかった
(Did not search for work in previous year)
前年に仕事を探した
(Searched for work in previous year)
今働くことができない
(Not available to work now)
今働くことができる
(Available to work now)
※ 今仕事を探さない理由
(Reason not currently looking:)
仕事の見通しからの求職意欲喪失
(Discouragement over job prospects)
求職意欲喪失以外の理由
(Reasons other than discouragement)
家事
(Family responsibilities)
通学または訓練中
(In school or training)
病気または障害
(Ill health or disability)
その他
(Other)
仕事が欲しいと思っているにもかかわらず職探しをしない者について、詳しい分類がなされています。"Discouragement" を「求職意欲喪失」と訳しましたが、これは、労働経済学の専門用語「求職意欲喪失者」(Discouraged Workers)を意識しました。求職意欲喪失者については、「ニートひきこもりJournal: ニートと似た言葉『求職意思喪失労働者』」をご覧下さい。
[コメント]
日本は非労働力人口を「病気」「通学」「その他」と分けていますが、これは万国共通ではないことが分かりました。今回ご紹介した国の中では、障害者を分けている国が多く見受けられます。台湾、ヨルダン(2004年)、アメリカがそうでした。日本でも、非労働力人口をもう少し細かく分類するとニートの把握がしやすくなるのでしょうが、そうかといって、分類を見直すべきかどうかは、今の私には分かりません。
どうしてこれらの国を選んだかというと、たまたま私が見つけることができたからという、単純な理由です。英語圏の国はもちろん、非英語圏の国でも、英語で非労働力人口に関する政府統計をネットで詳しく公表している国は、見つけやすいです。また、その中でも、典型的な分類法や珍しい分類法をとっている国を特に選びました。
※ 「拍手」は、[注と参考文献]のさらに下にあります。かなり下です。
[注と参考文献]
いずれも、最終アクセスは2008年6月18日。
[1] 厚生労働省編『平成19年版 労働経済の分析』、28ページ、
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/
07/dl/01-01.pdf、
厳密には、「ニート」ではなく、「若年無業者」という言葉が用いられています。
[2] 統計局ホームページ
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/
Xlsdl.do?sinfid=000000038461
[3] National Statistics, Republic of China
http://eng.stat.gov.tw/public/data/
dgbas04/bc4/english/timeser/table10.XLS
[4] Census of India
http://www.censusindia.gov.in/Census_Data_2001/
Census_data_finder/B_Series/Main_activity_of_non_Worker.htm
[5] Department of Statistics - Jordan
http://www.dos.gov.jo/sdb_pop/unempl/
y2001/emp_unemp5_10.e.htm
[6] 同上
http://www.dos.gov.jo/sdb_pop/unempl/
y2004/emp_unemp10.10_1.e.htm
[7] U.S. Department of Labor Bureau of Labor Statistics
ftp://ftp.bls.gov/pub/special.requests/lf/aat35.txt
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