モノヘの欲求

ニート状態から脱した人に、臨床心理学およびキャリア開発の専門家8人がヒアリングを行ったところ、専門家が挙げた脱ニート者の心理的特徴(ニートの状態にあるときから続く特徴)に、次のようなものがあったそうです。

ヒアリングを行った事例に共通して、全般的に「生きていく」という意味での基本的欲求が希薄であるという印象を受けた点が非常に興味深い。具体的には、自分の得た収入の使用目的を問われた際に、「特に買いたい物がない、取りあえず貯金する」と回答したり、これからの人生設計を問われた際も「今はさきのことを考えていない」と言うように、この年代の若者に見られるようなモノヘの欲求とか、将来への希望(野望)とかが希薄な点である。

財団法人社会経済生産性本部(2007)「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究」 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/06/dl/h0628-1b_0017.pdf 最終アクセス2009年2月11日。

「この年代の若者に見られるようなモノヘの欲求とか、将来への希望(野望)とか」と書かれてありますが、このインタビューを行った専門家は、現代の若者を理解した上でこう書いているかどうかが私には気になります。

上のような特徴は、ニートの若者に限らず、もしかしたら現代の若者に広く見られる特徴の可能性だってあります。この点は、例えば、ZDNET Japan の以下の記事が参考になります。

若者がモノを買わない理由--インターネット依存、低い上昇志向・・・
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■ 私も、モノへの欲求は希薄

モノへの欲求が希薄という特徴は、我ながら自分にも当てはまっていると思います。

車が欲しいとも思ったことはありません。私は10代の頃に運転免許を取り、現在も一家共用の車を運転してはいますが、これは嫌々です。私が住んでいるような地方都市では、公共交通機関が十分発達しておらず、車を持たないと生活が不便極まりないのです。

■ 趣味を作る→物欲が芽生える→でもお金がない→働く?

かなり前に、ひきこもりデイケアの友人から、ひきこもり(ニート)脱出の方法の一つに、「趣味を作る」があるという話を聞いたことがあります。趣味ができれば、物欲が芽生え、お金を得るために働き出すだろうということです。これは、友人が考えたことか、本か何かで読んだことか、はたまた誰かからの入れ知恵か、それは分かりません。

友人には悪いのですが、私とは全然感覚が違うと感じてしまいました。私は、ニート、ひきこもり生活の中で、生存の危機を感じてます。このままの生活が続くはずがなく、そのうち自分は生きていけなくなるということです。街に出ると、ときどきホームレスの人を見かけますが、自分の将来は良くてもこういったところだろうと思っています。ですが、それでも現状の生活を続けているわけです(続けざるを得ないというか…)。趣味ができたら物欲が出て働くようになるとは、なんて呑気な話だろうと呆気にとられてしまいました。

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