軽犯罪法「生計の途がないのに、働く能力がありながら職業に就く意思を有せず…」

軽犯罪法(昭和二三・五・一 法三九)

第一条  左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。

(中略)

四  生計の途がないのに、働く能力がありながら職業に就く意思を有せず、且つ、一定の住居を持たない者で諸方をうろついたもの

ニートというよりは、浮浪者を念頭に置いたものと思われます。前段の「生計の途がないのに、働く能力がありながら職業に就く意思を有せず」だけを読むとニートを連想しますが、後段に「且つ、一定の住居を持たない者で諸方をうろついたもの」という要件があります。

この条項については、NPO法人リーガルセキュリティ倶楽部が運営するサイト「法、納得!ドットコム」に分かりやすい解説があります。

心身ともに健康なのに働く意志も住居もないと罪になる?
(新しいウィンドウで開く)

刑事法学が専門の三島聡氏(大阪市立大学)は、上の「生計の途がないのに、働く能力がありながら…」について、著書の中で「ほとんど適用されないごく軽微な犯罪」「立法によって削除されてしかるべきだと思われますが、処罰の必要性に乏しいことが顕在化しないため、そのまま放置されているのです」と述べています(三島, 2004)。

浮浪行為は軽犯罪法にきちんと明記されている以上、犯罪であることには間違いありません。ですが、あまり犯罪犯罪と神経質に考えすぎることもなさそうです。もちろん、法律に違反しさえしなければ何をしてもいいというわけではないのですが。

[文献]

◇ 三島聡(2004)『刑事法への招待』、現代人文社。

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