「親の背中を見て育つ」か

2005年8月、当時の小泉内閣メールマガジンが200号に達するということで、「メルマガ官邸座談会」というものが首相官邸で開かれました。

この座談会の中では、ニートの話題も出ました。座談会に参加した粕谷尚子氏(アトリエ沙羅有限会社代表取締役)が、ニートについて「よくわからないんですけれども」と断りつつ、独自の見解を示しています。その一部に、次のような内容がありました。

親が真剣に生きるということが、今、もしかしたら足りないのかなと。すごく恵まれた環境に育ってしまったために、子どもには何でも与えられるし、厳しくされないでみんなが育ってしまうから、そういうふうになってしまうのかなと思います。失敗を恐れるとか、人から嫌われたくないから何も行動しないとか、そういうことなのかなと思ったりするんです。親自身が真剣に生きていれば、子どもはすごくやさしい、ちゃんとした人間に育つんではないかなと。私はいっぱい苦労したことに、今になってすごく感謝しているんです。

http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2005/0825.html
↑ 「首相官邸ホームページ」へのリンクです。新しいウィンドウで開きます。

子供は親の背中を見て育つということでしょうか。

一方、私の親は、次のような趣旨の話を私にしたことがあります。

子供は親の背中を見て育つというけれども、あれは嘘だ。私は真剣に生きてきた。しかし、子供はニートになった。

子供がニートにならなかった粕谷氏は、一部の若者がニートになるのは親が真剣に生きていないことが一因と考えます。一方、子供がニートになった私の親は、いや自分は真剣に生きてきた、親の生き方は関係ないと考えます。妙なものだなと感じました。もっとも、粕谷氏の見解は一般論であり、私の親の見解はおそらく一般論というよりはむしろ個別ケースを意識したものだろうとは思います。

少なくとも我が家について言えば、粕谷氏の(2005年8月時点の)見解よりも、私の親の見解の方が妥当ではないかと私は考えています。我が家は昔から複雑な事情を抱えた家庭で、それだけに私は母の苦労を見てきました。その私が見てきた母の苦労も、氷山の一角に過ぎないだろうと思っています。

なお、私は、ニートは親の育て方が悪かったからと安易に考えないようにしています。私は子育てを経験したわけでも発達心理学に詳しいわけでもなく、子育てのことなどまるで分かりません。子育てをろくに知らない者が、「親の育て方が悪い」と安易に結論づけるわけにはいかないと思っています。

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