氷河期世代、就職できなくても甘く見てもらえる?

私は就職氷河期に高校や大学を卒業した世代で、「氷河期世代」と言われることがあるのですが、「ロストジェネレーション」という言い方も聞いたことがあります。

イギリスでも、この不況により、若者の雇用問題が懸念されているのでしょうか。「ロストジェネレーション」と似た言葉を、イギリスの経済紙 Financial Times で見かけました。「ニュー・ロストジェネレーションを作るのを避ける方法」(How to avoid creating a new lost generation)と題するコラムが、23日電子版に掲載されています(Layard & Gregg, 2009)。「ニュー」がついているのは、文学の世界で言う「ロスト・ジェネレーション」と区別するためかと私は思うのですが、定かではありません。

このコラムは経済学者2名によって書かれたもので、イギリス政府による雇用対策をおおむね支持する内容ですが、これに対して、同じイギリスのメディア The Economist が、異議を唱える記事をブログ上に掲載しています(Economist.com, 2009)。そこにはいろいろ書かれているのですが、そのうち次の文が気にかかりました。

* 以下引用 *

とは言うものの、長期間にわたる失業は、労働市場においてあなたを不利な立場に立たせる可能性がある。しかし私は、将来の雇用主は、現在の状況を考慮に入れてより寛容になるだろうと思う。

To be fair, a long spell of unemployment can handicap you on the job market. But I imagine future employers will be more forgiving in light of the current situation.

* 引用終わり *

一般に、失業期間が長引けば長引くほど、就職はより難しくなると考えられています。ただ、この不況により長期失業に陥った若者がいたとしても、将来景気が回復したときに、企業の人事担当者は「あのときはあれだけ景気が悪かったんだから仕方がないよ」と寛容に考え、彼ら彼女らを雇おうとするということでしょうか。

私はニートなのでよく分からないのですが、日本ではこのようなことはなかったのではないかと思います。つまり、景気が回復し、企業が採用を増やそうと考えた時に、新卒については積極的に採用しようとしたものの、就職難により長期失業等をした既卒のロストジェネレーション・氷河期世代についてはそうではなく、彼ら彼女らは雇用面で不利な立場に立たされ続けたのではないかと思うのです。もしそうだとしたら、これは新卒一括採用の慣行が日本にあることが一因ではないかと私は考えます。イギリスには新卒一括採用はないのでしょうか?

なお、そういう話ではなく、個人的な会話のレベルで、例えば「あなたの頃は就職氷河期だったからね」などと共感の姿勢を示されることならあるでしょう。私も経験があります。

[文献]

◇ Layard, R., & Gregg, P. (2009, April 23). How to avoid creating a new lost generation. Retrieved April 29, 2009, from FT.com:
http://www.ft.com/cms/s/0/8ce20dac-303a-11de-88e3-00144feabdc0.html
◇ Economist.com. (2009, April 24). The right not to work.
Retrieved April 29, 2009, from Economist.com:
http://www.economist.com/blogs/freeexchange/2009/04/the_right_not_to_work.cfm

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