学校の職業体験でつまづく

学校段階でのつまずきが、若者のニート化につながっているという指摘もあると聞きます。

私が経験した学校段階のつまづきの一つに、職業体験があります。中学3年の頃、家庭科の授業で近くの保育園を訪問し、子供たちの世話をすることになったのでした。

この職業体験の内容、はっきり思い出せないのですが、たしか他のクラスメイトはみなしっかり子供たちの面倒を見ていたのに、私だけが子供とコミュニケーションが全くとれず、ひどく屈辱的な思いをしたような記憶があります。とにかく、とても後味の悪い思いをしたことだけは、よく覚えています。

私はこうした作業とか仕事とかいうものをさせるとてんでだめで、家庭科の実習や理科の実験すら、ただ眺めるだけで、ほとんど作業に加わることはできませんでした。「ありがとう」「ごめんなさい」すらまともに言えない中学生だったので、作業中、コミュニケーションも満足にとれませんでした。

私は場面緘黙症だったのです。場面緘黙症は、学校など特定の場面で話ができない情緒障害で、一説には、不安障害、特に社会不安障害の一つとも言われています。

こうしたつまずきをきっかけに、もっと作業や仕事をこなせるようにしよう、と奮起できればよかったのですが、当時の私には、緘黙は一生治らないものではないかという思いが強く、ただ絶望感だけを深く感じてしまいました。

近頃、若者のニート化を未然に防ごうという意図からか、子供たちに職業体験を課している学校が多いと感じます。しかし、不安障害とか発達障害とか、職業体験以前の問題を抱えている子にまで他の生徒と同様にこうしたことをさせると、私のように、かえって逆効果ではないかと思うのですが、私の例が特殊な例であることを祈るばかりです。若者のニート化を未然に防ぐには、職業体験だけでなく、不安障害や発達障害といった問題を抱える子供に、早期に適切なサポートを行うことも、同じぐらい、いや、もしかするとそれ以上に重要なことではないかと思うのですが、確たる根拠はありません。

なお、私がニートになったのは、職業体験での挫折だけが原因ではないだろうと思っています。だいたい、私は学校段階で数え切れないほどのつまずきを経験しており(情けない話ですが)、上の話は、私の数あるつまずきのほんのごく一部にすぎません。

スポンサーリンク

トラックバック

URL :

最近の記事
カテゴリー
カレンダー(月別)
07 ≪│2017/08│≫ 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
RSSフィード
本など
「ニート」って言うな! (光文社新書)

若年者就業の経済学
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
心と身体
126位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
6位
アクセスランキングを見る>>
リンク
このサイトについて

このサイトはリンクフリーです。張るのも剥がすのもご自由になさってください。相互リンクは現在募集しておりません。

携帯用アドレスを取得されたい方は、「こちら」をクリックしてください。

このブログのリンク先のご利用につきましては、ご自身の責任のもとでお願いします。なお、本等のリンクについては、Amazon.co.jpのアフィリエイトプログラムを導入しています。

なお、「富条」はハンドルネームです。本名は全く違う名前です。

メールは nhjournal77@yahoo.co.jp まで。