地獄への道は善意で舗装されている

「地獄への道は善意で舗装されている」(The road to hell is paved with good intentions)

という言葉を経済書か何かで何度か見た覚えがあるのですが、有名なことわざなのでしょうか。

善意による行為がかえって破滅的な結果をもたらすことがあるといった意味だという解釈を私はよく見かけるのですが、たまに違った解釈も見ます。

誰が言い出した言葉なのかというと、これがよく分かりません。サミュエル・ジョンソン(1709-1784)が初出という説明をときどき見かけるのですが、The American Heritage dictionary of idiomsは、1150年にクレルヴォーのベルナルドゥスが述べた "L'enfer est plein de bonnes volontés et désirs" が由来ではないかとしています(Ammer, 1997)。

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メンタルヘルスの話をいろいろ見聞きしていると、この言葉が私の頭に思い浮かぶことがあります。心の健康の問題を抱えている人に対してよかれと思って行った行為が、逆に相手を追い詰める結果になることがあるのです。分かりやすい例を挙げると、うつで苦しんでいる人をなんとか助けようと、「頑張って!」「元気を出して!」と励ます行為などが、これにあたります。

心に問題を抱えている人というと、そうした人は悪いが遠ざけたいと思う人もいるでしょう。そうした中、善意をもって接するのは立派なことだろうと思います。ですが、善意だけではだめで、正しい理解を持った上で行動しなければ、かえって悪い結果になることがあります。心の健康の問題というとなかなか理解が難しく、こうしたことは起こりやすいです。私も正しい知識がなくて相手をかえって追い詰めるようなことはしてはいないだろうかと自問したことが何度もあります。

[文献]

◇ Ammer, C. (1997). The American Heritage Dictionary of Idioms.
Retrieved from http://books.google.com/books?id=9re1vfFh04sC&pg=PA542&dq=%22The+road+to+hell+is+paved+with+good+intentions%22&hl=en&ei=vSgPTIiGKtGIkAWw37yADA&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=11&ved=0CFcQ6AEwCg#v=onepage&q=%22The%20road%20to%20hell%20is%20paved%20with%20good%20intentions%22&f=false

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