教育、雇用に不参加の若者の割合、日本はG7中最低

先日イギリス統計局が発表した Social Trends という報告書の最新版(vol41)では、教育、雇用、いずれにも参加していない若者(≒NEET)の割合の国際比較(G7での比較)が行われています。

これによると、日本では、NEETの割合は2000年から2008年にかけて減少し、G7諸国の中でも最低水準にまで低下したことが分かります。

割合が減少していることに加え、日本ではそもそも15-24歳人口がこの期間1,617万人から1,333万人に減少していますから(総務相統計局「労働力調査」による)、NEETの絶対数もまた減少したはずです。こう考えると、我が国の若年雇用の問題が少し楽観的に思えてきます(2009年以降には、また問題がありますが)。

[図 教育、雇用、いずれにも参加していない15-24歳の若者:G7での比較]

教育、雇用、いずれにも参加していない15-24歳の若者:G7での比較

資料:Spence, A. (2010). Social Trends, 41, Office for National Statistics. Retrieved from http://www.statistics.gov.uk/articles/social_trends/international-2010.pdf

ところが、厚生労働省の『平成22年版労働経済の分析』によると、ニート(ここでは、15~34 歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者。厳密には「若年無業者」)の数は2000年の44万人から2008年の64万人と、逆に増加しています。若年雇用の問題は、楽観を許されないように思えてきます。

上記のイギリス統計局によるNEETと厚労省のニートは異なります。前者は後者と違い25-34歳の年齢層は定義に含めていません。また、求職活動を行っていて、仕事があればすぐに就くことができる若者(完全失業者)もまたNEETに含めています。完全失業者もNEETに含める定義は、イギリスとOECDの報告書で共通して見かけるもので、ここでは区別する意味で、横文字でNEETと表記しています。

NEET人口だけを見た場合とニート人口だけを見た場合、それぞれ若年雇用の現状が全く違って見えてきます。若年雇用の現状をとらえる指標は色々あるでしょうが、うまく付き合っていきたいものです。

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