仕事があってもすぐに就くことはできない若者

今回は、無職で家事も通学もしていない15~34歳人口のうち、仕事があってもすぐに就くことはできない者は、政府の定義ではニートではないかというお話です。

このことをお話しするために、まず、労働関係の統計でよく用いられれる就業状態の定義について少しお話しします。

■ 労働力人口

◇ 就業者

まず、15歳以上人口のうち、月末一週間(12月は20~26日)に仕事をした者は、「就業者」です。

◇ 完全失業者

また、15歳以上人口のうち、(1)仕事に就いておらず、(2)仕事があればすぐに就くことができ、(3)仕事を探す活動をしていた者は、「完全失業者」です。

就業者と完全失業者は、「労働力人口」と呼ばれます。

■ 非労働力人口

15歳以上人口のうち、上記に当てはまらない者は「非労働力人口」です。非労働力人口は次のように分類されます。

◇ 家事従事者

「家事」をしていた者。主に、専業主婦や主夫です。

◇ 生徒、学生

「通学」をしていた者。高校や大学などの生徒、学生です。

◇ その他

非労働力人口のうち、上記のいずれにも該当しない者。主に高齢者です。ですが、他の年齢層にもこうした者は存在し、特に15~34歳の者については、政府が定義するニート(厳密には「若年無業者」)です。

■ 完全失業者とニートの違い、見落とされがちな点

このように、同じ仕事に就いていない者でも、完全失業者とニートは違います。両者の違いとしてはよく、完全失業者は仕事を探す活動をしていたのに対し、ニートはそうではないということが言われます。

ですが、両者の違いは厳密にはそうではありません。よくご覧になっていただきたいのですが、完全失業者は、仕事があればすぐに就くことができ、仕事を探す活動をしていたという両方の要件を満たしているのに対し、ニートはそうではないというのが、正確な違いです。「仕事があればすぐに就くことができる」という点が見落とされがちではないかと思います(私も軽視しがちです)。ですから、たとえ職探しをしていた無職の若者でも、すぐに仕事に就くことができない状態にあったという人の場合、そうした若者は政府統計の定義に従うとニートということになります。このような定義で、ニートの推計値が毎年厚労省から発表されています。

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◇ 「仕事があってもすぐに就くことはできない」とはどういう状態か
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